男子高専生の日常

2年生の4人で訓練をし終えた後、パンダはグラウンドの端にある木陰で休んでいた。

「あ、パンダいた! 休憩させて〜」

木に背を預けて座っているパンダに駆け寄り、そのすぐ横に腰を下ろしたのは真実。真実はそのままパンダの胴体に背を預けて休み始めた。ここまではいつもの流れ。

「こっちの方がモフれるぞ」

そう言ってパンダが勧めるのは腹だった。

「そこはモフすぎて暑いから冬にお願いしたいです」

「わがままか」

「今の時期は腕のモフ具合がちょうどいいんだもん」

「しょうがねえなあ。棘たちは?」

「棘は自販機。真希はシャワーだって」

「……なぁ、俺って匂うか? ちゃんとファブってんのに、真希が臭いって言ってくるんだけど」

「んー……わかんない。せん……繊維……?」

「眠いんなら寝ていいぞ」

「ねる」

数秒後には真実は寝ていた。

それからしばらくして、ペットボトル片手に狗巻が帰ってくる。

「すじこ?」

「おう、棘。今なら触り放題だぞ」

「っ、お、おかか!!」

「ちょっと触ったくらいじゃ真実は気にしないだろ」

「お、か、か!」

「オマエ、良い奴だな……」

「しゃけ」

キリっとしたドヤ顔を見せた狗巻は、パンダに寄りかかって寝ている真実のそばにしゃがむ。

そして少し躊躇ったあと、

「ツナマヨ!」

失礼します、みたいな感じで真実の太ももに頭を乗せて寝ころんだ。膝枕だ。

「棘、お前……」

「すじこ、高菜……!」

「マジ?」

「しゃけ」

「細っこいからもっと硬いイメージあったけど、ふーん、柔らかいのか」

真実のつま先側に顔を向けていた棘は仰向けになる。

「ツナマヨ」

「おう、おやすみ〜」


*****


しばらくして、最初に目を覚ました真実が見たのはスマホを構える五条だった。ちなみにパンダはそもそも寝ていない。

「……?」

「あ、起きた。かわいいことしてるね。見て、撮っちゃった」

「うわ……」

撮られたのは2、3枚かと思いきや、見せられたスマホの画像フォルダには10枚以上同じような写真が並んでいた。

あくびをしながら伸びをする真実は両手を前に組んで前屈する。と同時に胸に押しつぶされた棘が目を覚ました。

「んんーっ!?」

「うわっ、びっくりした、棘? なんでそんなとこに」

「ふぁ、ひゃけ、ひゃ、ふぇ……」

「真実、棘が圧死しちゃうよ」

「あ、ごめん」

「しゃけ……」

「いやぁ、棘も男だね」

「……おかか」

むっとした表情で五条を睨む狗巻に、ニヤニヤしながらからかう五条。

起き上がろうとすると、もう一度胸に顔面をぶつけ太ももに着地した狗巻は、赤くなった顔を手で隠した。

「あはは、棘、大丈夫?」

「……悟、真実に性教育してやれよ」

「僕に頼むのそれ?」

パンダの呆れた声に五条は珍しくまともなツッコミを返した。

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