合宿1日目-夜
合宿初日の夜。
部屋に並べた布団の上で、愛生さんがうつぶせに寝転がりながらスマホを見ていると、二階堂が真剣な表情で口を開いた。
「先輩」
「んー?」
「お尻触っていいですか」
「は?」
何言ってんだこいつ。
愛生さんは軽くため息を吐いて、二階堂の方を振り返る。
「なんで?」
聞くことそれじゃないだろ。
「触りたいんで」
俺だって触りてーよ。
愛生さんの正面にいる俺からは谷間が堪能できるが、横にいる二階堂には尻がよく見えるらしい。
ホットパンツからのびる足も魅力的だが、丸くて弾力がありそうな尻に二階堂はすでに手を伸ばしていた。ギリギリ触れないところで待てをしている。
「はぁ、まあ、そんなに触りたいならいいけど……」
「えっ、マジすか愛生さん。じゃあ俺も!」
「お前は触んな。つか見んな」
「はいはい、順番ね」
「先輩! なんで不破までーー」
「んっ……くすぐったい」
非難しながらもしっかり尻を触り始めた二階堂。触られた愛生さんは小さく声を漏らした。
そのときの表情まで見えたのは多分俺だけだろう。
「! 先輩、もしかしてパンツはいてない?」
「はいてるわ!」
二階堂の衝撃的な発言に、愛生さんは珍しく慌てた様子で反論した。
「ちょっと確認しますね」
「え、やっ、ちょっと……!」
二階堂は愛生さんのホットパンツの裾から中に両手を突っ込んだ。羨ましい。
しばらくさわさわと手を動かす二階堂と、口をきゅっと閉じたまま動かない真っ赤な顔の愛生さんを眺めていた。なんだこのシュールな絵面。いやエロいんだけどさ……。
「あ……はいてましたね」
「だからはいてるって言ってる……!」
「いやでもこれ、ほぼヒモじゃないですか」
「違うから」
「紐……!?」
意外にも反応したのは荒垣さんだった。そしてひぐっさんも首を傾げて聞く。
「荒垣、紐パン好きなの?」
「嫌いな男いるか?」
「ボクはTバックの方が好き〜」
猥談を始めた先輩たち。ひぐっさん結構攻めるな。