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「……はい、はい、じゃあそういうことで」
電話を終えた総悟はこちらを向き、ニヤリと笑った。
「許可出やしたぜ。松平のとっつぁんも一緒だったみてェなんで、そっちにも話通しときやした」
良かったですねィ、坂田さん。と言う総悟は心なしか嬉しそうだ。
しかし、近藤さんだけならまだしも、とっつぁんからの許可も出ちまったってンなら、俺に反対する権利はねェ。
「ハァ……仕方ねェ」
「ありがとうございます」
そう言って頭を下げる坂田梅に、溜息を吐くしかなかった。
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今日はこの後俺も総悟も市中見廻り当番ではなかったため、新人隊士――坂田梅に屯所内を案内することになった。
「結構広いんですね」
「ま、使う所は限られますがねィ」
「例えば?」
「食堂と厠、風呂、あと道場」
前を歩く総悟と坂田は早くも打ち解けたようだ。や、別に興味ねェけど。
つーか、忘れてたが、さすがにコイツを屯所に住まわせるなんてこたァねェよな……?
そんなことを思いながらタバコを吹かしていると、
「あ、土方さん。梅は俺ンとこに配属しといてくだせェ。人手不足なんで」
「ん? ああ、わかっ――って何言ってンだ、勝手に決めてんじゃねェ」
「チッ」
「舌打ちした? 今舌打ちしたよね?」
いつもの感じで言えば俺が騙されるとでも思ったのか。いや、一瞬"わかった"って言いかけたけど。
大体人手不足なんて初めてきいたぞ。"総悟に合わせられる人"手不足の間違いだろ。
「その辺は後で近藤さんと決める。それまで待ってろ」
「ま、どうせ一番隊だろうがねィ」
「総悟くんは一番隊なんですね」
「ああ、俺ァそこの隊長でィ。あと"くん"はいらねェ」
総悟アイツ……懐いてやがンな。いつの間にか名前で呼ばせてるし。
「ああ、そうだ。今日は無理だが、明日にでも隊士の誰かと手合わせをしてもらうからな」
「剣術稽古ですか?」
「いや、許可が出てるとはいえ、一応入隊試験はやっとかねェと他の奴らに示しがつかねェ」
「要は全員斬り倒しゃいいんですよ」
「なるほど……」
「竹刀でな」
一応言っておかねェと真剣を使いかねないような気がした。ちょっと天然入ってそうだからなコイツ。
しかしまァ、取調べ室では一瞬しかみられなかったコイツの太刀筋をもう少しみてみたいってのが一番の理由だ。剣術で右に出る者のいない総悟が自分の隊に欲しがるくらいだ、一見する価値はあるだろう。
「坂田。真選組に入る気があンなら、女だろうが容赦はしねェ。明日から覚悟しとけよ」
「はい。よろしくお願いします!」
「土方さんも素直じゃねェや。女が入って嬉しいならそう言やいいのに」
「そういう意味じゃねェよ!」
……ンなわけあるか。