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どうやら梅さんの担当をしているらしい婦長さんは、点滴を換えに来たようだった。
「坂田さんアンタ愛されてるねェ」
「え?」
「旦那さん、昨日から寝ないでずっと坂田さんのこと看てたのよ。仮眠室貸すっつってんのに"うるせーババア"とか言って」
婦長さんの言う通り銀さんは寝てなかったみたいで、閉じられた両目の下にはうっすらとくまができていた。
「……やっぱり」
「なんだ、わかってたのかい」
「あ、いえ、昔も同じようなことがあったので……」
「あら、てっきり新婚かと思ってたけど、案外長いみたいだね」
喋りながらも作業を終えた婦長さんは、くれぐれも安静に、と言い残して病室を去った。
「神楽ちゃんたちも、わざわざ来て貰っちゃってすみません」
「謝らないでヨ。私たちが好きで来ただけアル」
「そうですよ梅さん。怪我は大丈夫なんですか?」
「はい、この通り」
そう言う梅さんは僕たちを安心させるように微笑んだ。
「あ、帰るとき銀時回収してもらえますか?」
「はい。銀さんのことは心配しないで休んでてください」
「じゃあ、あんまり長居しても悪いし、私たちはそろそろ行きましょうか」
「婦長さんにいじめられたらすぐ私に言うヨロシ!」
「それじゃあ梅さん、お大事にしてください」
「ありがとうございます」
控え目に手を振る梅さんにそれぞれ返事をしつつ、僕は銀さんを背負って病室を後にした。
「明日には退院できるらしいし、ほんと、大したことにならなくて良かったよ」
「でも何があったのかしら。もしかして、最近騒がれてる辻斬りなんじゃ……」
姉上や神楽ちゃんと原因を考えてみたけど、やっぱり直接聞かないと本当のところはわからない。
さっきは元気そうな梅さんを見て安心して、そんなことにまで頭が回らなかったけど。
ともあれ僕と神楽ちゃんは銀さんを連れて再び恒道館道場へ帰った。
そして梅さんが退院し、万事屋に帰って来た次の日。
桂さんを連れていないエリザベスが万事屋にやって来た。