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「はぁ……亜依、大丈夫か?」
「ぁ……うん、だいじょ、ぶ……」
未だ赤い顔で肩を上下させる[#dc=1#]。
汗やその他諸々で汚れた身体を流し、のぼせてしまう前に風呂を出た。
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二人で部屋に戻った後、亜依は何やらそわそわと落ち着かない様子でいた。
「亜依、どうかしたのか?」
「えっ、あ、えと……」
珍しくはっきりしない。
「どうした? 何でも言え」
「……あ、あの、さっき」
さっき、というのは、風呂でのことだろうか。
「さっき、おにーちゃん、ど、どこにゆび、入れてたの……?」
「!? そ、それはだな……」
何と言えばいいのだろうか。
「…………まあ、大きくなればわかることなのだよ」
「……ほんと?」
「ああ」
嘘はついていないはずだ。
というか、オレは亜依にそんな説明は出来ない。
「ん……わかった」
わかってくれたようだった。
「亜依、もう遅いから寝るのだよ」
とりあえず話題を切り替える。
「うん。おにーちゃんは?」
「オレももう寝るのだよ。明日も朝練があるからな」
「じゃあいっしょにねるー!」
亜依は嬉しそうに笑い、抱きついてきた。
亜依を抱き上げ、ベッドに運び、そのまま就寝した。