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まさかの気絶をかました美咲を引っ張って、寝室にやってきた。
1人暮らしのくせに随分良い部屋に住んでいる。
「みぃー、さぁー、きぃー」
「ぁー……」
「美咲?」
「……亜依……?」
薄目を開けた美咲がこちらを見た。
「お前、んなとこで何してんだぁ……?」
「はぁ? 寝ぼけてんの美咲?」
「あー……?」
美咲は上半身を起こし、周りを見回し、それから、赤面し始めた。風呂でのことを思い出したらしい。
「美咲?」
「あ!? な、なんだよ猿コラァ!」
「何慌ててんの」
しばらくすれば美咲も頭が冷えたのか、徐々に冷静さを取り戻していた。
落ち着いた頃を見計らい、ベッドの上の美咲に馬乗りになるような体勢で跨った。ちなみにYシャツ一枚である。下着は上下ともつけているが。
「っておい猿! 何して、つか何て格好してやが――ッぁ!」
適当に履かせたズボンの上から、美咲のちんこを軽く撫でた。
「ふふ、美咲、一人のときはどうやってるの?」
「うるっせ……ッ、触んな!」
力ずくで拒否してこないあたり、本気では嫌がっていないようだ。
さすが童貞である。
そう結論づけて、美咲にキスをした。