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タンポンである。
亜依ちゃんは更に驚きの表情を見せた。
……この顔は初めて見るわね。
驚きと戸惑いが混じったような、とても抱きしめたくなる表情。
「な、んで……何で、そっちなんですか……」
「私はナプキン派よ」
「なら尚更――っぅ、……チッ」
ちゃぷん、と、水面に何かが落ちる音がした。
亜依ちゃんは少し頬を赤くし、俯いた。
「ほら、足、開いて」
「自分でやりますから」
「……あらそう」
亜依ちゃんにタンポンを手渡した。こんなこともあろうかと、用意しておいたものだ。まさか本当に使う日が来るとは思ってもみなかったが。
「……出てってくださいよ」
出て行かないと絶対にやらないので、一度個室から出た。やってあげたかったのだが。
ただここで鍵を閉めないあたり、彼女は無防備だ。それだけ余裕がないのか?
……まあ、でも、大丈夫そうね。
多分彼女はできない。
少し待ってみることにした。
*****
「伏見、出来ないなら手伝ってあげるわよ?」
「……結構です」
5分ほど待ったが、未だ上手く入れられていないようだ。
「そう。なら、慣れてないなら手伝ってあげるわよ?」
「チッ……」
……これは、了承と受け取っていいのかしら?
都合良く解釈し、再び個室に入った。
やはり上手く出来ないようだ。
「貸してみなさい」
少し血の付いたタンポンを、亜依ちゃんから半ば奪うように取った。
そして、また閉じられた足に手をかける。
「何してるの。足開きなさい」
「…………」
俯いた亜依ちゃんの前にしゃがみ、強引に膝を左右に割った。
そのまま太ももの裏に手を当て、上に上げる。
「や……っ」
「恥ずかしがらなくていいのよ。女同士なんだから」
「そういう問題じゃ……!」
「入れるわよ」
――指を。
「ぁっ、やだ、痛い、ですってば」
「まず慣らさないと」
そう言って、亜依ちゃんの中を、指でかき回すように動かした。
「いっ――! っはぁ……っ、う、っん」
もちろん慣らすのが目的ではない。
……これもセクハラに含まれるのかしら。
「伏見、大丈夫?」
「も、やだ……ぁ」
生理で弱っているからか、涙を目に溜めて、やだやだと繰り返す亜依ちゃん。
さすがに罪悪感が沸いたが、ここでやめるわけにもいかず、行為を続けた。