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「ん……違うわね」
いきなり否定する亜依殿。
「何がで御座るか?」
聞いてみる。
「キャラが薄い、というよりは、何かこう、しっくりこないというか……そう、
またしても辛辣。
「魅力、で御座るか」
「そうね」
「……どうしてで御座るか?」
聞いてみる。いや、聞かなければ。
「まあ、まずは語尾が"御座る"のくせに一人称が"自分"だという点が一つね」
「ああ……それはトーリ殿にも一度言われたことがあり申すな」
「ということは、皆そう思っている筈ね」
そこで、ふと思った。
「あともう一つ」
どうして亜依殿は、こんなに自分に対して色々と言ってくるのかと。
「その帽子。どういう仕組みかは知らないし、知るつもりもないけれど、何ていうか、鬱陶しいわ。自分で表現しなさい」
自分のことが嫌いなのだろうか。
「そういえば、そのスカーフも鬱陶しいわね。後ろの生地がとても長いわ。ええ、暖かそうではあるけれど」
いやしかし、嫌われるようなこともしていないし、そもそも出会ってからそんなに時間は経っていない。
「あと、そうね。さっきから私の話を聞かずに、考え事をしているのが気に食わないわ。私に興味がないというのかしら」
俯き気味になっていた顔を上げると、亜依殿は少し寂しそうな顔をしていた。