A 高杉晋助(幼少期)
※村塾時代
ある昼下がり。
銀時の昼食を持って教室を訪れた#name2#は、珍しいものを見つけた。
居眠りをしている晋助だ。
#name2#は机に伏す晋助に近づき、袂から取り出した花冠を彼の頭上にそっと置く。
それに気づかず眠る晋助を#name2#がじっと見つめていると、
「#name2#さん、何してるんですか?」
「小太郎くん、しーっ。晋助くんが起きちゃいます」
「花冠ですか。また高杉には似合わないものを……」
「ええ? 似合ってるじゃないですか。あ、小太郎くんの分も後で作りましょう」
「……コレ、#name2#さんが作ったんですか?」
「はい。ホントは銀時くんにあげようと思ってたんですけど」
やっぱりカメラ欲しいなぁ、と言いながらうっとりした表情を浮かべる#name2#に、小太郎の頬も緩む。
「都子〜メシくれ〜――って、うわっ、何やってんのお前ら」
「あ、銀時くん、しーっ。あと"メシ"じゃなくて"ご飯"です」
「ンなもん一緒だろ。"お母さん"と"ママ"くらいの違いしかねェよ」
「何言ってるんですか、"お姉ちゃん"と"ねぇね"くらい違います」
「同じじゃねェか!!」
「おい銀時、あまり大声を出すと高杉が起き――」
「んー……」
「――てしまったな」
ゆっくりと身を起こし、寝ぼけ眼を手の甲で擦る晋助。
それを見た#name2#は、
「晋助くん……かわいい……!」
勢いよく晋助に抱き着いた。
「うわっ、いきなり何――やめろ……っ!」
晋助は精一杯の力で#name2#を押し返すが、体格差ゆえ力では敵わない。
「おいヅラ! コイツどうにかしろよ!」
「ヅラじゃない桂だ!」
「ンなことはどうでもいい!」
そうこうしているうちに、#name2#は晋助の頭を胸に抱えるようにして可愛がる。花冠は落ちてしまったが、もはや#name2#は気にしていない。
「むぐっ」
晋助は突然のことに驚き、その抵抗が少し弱まった。
「なんだ高杉、満更でもないんじゃないか」
「ンなんじゃねー!」
両手で思い切り#name2#の胸を押し返し、やっと解放された晋助は、とっさに手のひらを見た。
「今なんか……」
両手に残る柔らかな感触を感じつつも#name2#を睨むと、彼女はいつもとは違い頬を赤く染めていた。
「し、晋助くん……破廉恥です……」
両腕で自身の胸を隠す#name2#。
「なっ、わざとじゃ……! つーか、そ、そんな小せーの興味ねーよ!」
「小さ……っ!? 小さくないもん! ねっ、銀時くん!?」
「俺かよ!」
拾った花冠を片手に静観していた銀時にも火の粉が降りかかる。
「だって昨日一緒に湯浴みしましたし……ていうか小さくないですよね?」
「……知らね」
銀時はふいっとそっぽを向いた。
「ま、まあ、#name2#さん、そんなに気にすることもありませんよ。先生に聞きましたがまだ15歳なのでしょう?」
「……小太郎くん、鼻血出てますよ」
「「ヅラ、ムッツリかよ」」
意図せずして声を合わせた銀時と晋助。二人は真似すんなとかなんとかで言い合いを始めていた。
「こんな時ばっかり仲良しなんですから」
小太郎の鼻血を拭きつつ、ケンカする銀時と晋助を微笑ましく見守る#name2#だった。