D-3
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前ページのようなことがあってからさらに一週間。
僕は――ストーカー被害に悩まされていた。
「お妙さァァァん! 愛しの勲が来まし――ぶべらッ」
「動物園に帰れやゴリラァァァァ!!」
ここまではいつもの光景だ。
「しっ、新八くーん……!」
たった今近藤さんが出てきた押入れから、#name2#さんが出てきた。
……これも、もういつも通りになってしまった。
「新八くん、こ、この後、暇ですか?」
「えっ、あ、僕は……」
頬を真っ赤にしながら不安げにそう聞いてくる#name2#さんに、何回目とも知れないというのに僕の方も照れてしまう。
本当はこの誘いを受けたいんだけど――
「新ちゃん? そんなところから出てくるふしだらな女、私は許しませんからね?」
「あ、姉上!?」
「お、お妙さんごめんなさいぃ!!」
「ごめんで済んだら警察はいらねーんだよ。つーかアンタら警察だろ? ただでさえウチにはストーカーゴリラが一匹いるってのに」
志村家のストーカーに#name2#さんが加わってからというもの、姉上の怒りは留まるところを知れず増していくばかりだ。
しかしさすがの姉上も女の子には手を上げないようで、僕は密かに安心していた。
庭に伸びている近藤さんは、
「#name2#ちゃん! 諦めちゃダメだ! いつか必ずわかってもらえ――あべしッ」
再び土に還っていった。
「#name2#ちゃん、あなたいくらあのゴリラの妹だからといってストーカーまで真似しなくていいのよ? それともわかっててやってるのかしら?」
「ひっ」
姉上の背後から漏れ出す黒いオーラに怯えて半泣き状態の#name2#さんから引きつった声が聞こえた。
「わ、わたし、アプローチ? の仕方が、よよよよくわからなくて、兄上に相談したら俺の真似をすればうまくいくって、言われて……!」
ビビりながらも弁解する#name2#さん。
「……つまり、ゴリラに騙されたのね?」
「いえっ、そういうわけでは――」
「あ?」
「はい! 兄上に騙されました!」
売ったァァァ! この子兄上売っちゃったよ!?
あれ、でもこれ、うまいこといけば姉上も認めてくれるんじゃないか……!?
「あのね#name2#ちゃん。あなたは人間なの。ゴリラの真似なんかしたらゴリラになってしまうわ」
「は、はあ……」
姉上の謎理論に圧倒されている#name2#さん。
「それと、本当に新ちゃんのことが好きだって言うなら、自分の言葉でちゃんと伝えなさい」
「お妙さん……」
「でないとゴリラになってしまうわ」
「えっ、そうなんですか」
「姉上、そこでふざけないでください」
「あら新ちゃん、いたのね」