F-3
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放課後。今日も今日とて帝光バスケ部は練習だ。
ハードなメニューをこなし、休憩になるとほぼ同時にベンチにどかりと座る黄瀬。
「あれ、黒子っちは?」
さっきまで近くにいた黒子がいないのを不思議に思いつつ、マネージャーからタオルとボトルを受け取る。
「テツ君なら、多分水道じゃないかな」
「あ〜またっスか……って、桃っち。このドリンク桃っちが作ったんスか?」
「え? ううん、それは#name2#が作ったやつだよ」
「そっスか……」
良かった、とは口には出さず"料理できる方の桃井"に感謝した。
ちなみに#name2#はマネージャーではない。
しかし慢性的な人手不足や、さつきたっての希望もあり、監督に許可を取って時々手伝いに来ている。
「あ、そういえばテツ君から聞いたんだけど、きーちゃん、#name2#に嫉妬してるってホント?」
「ぶっ!」
口に入れたばかりのドリンクを吹き出しそうになる黄瀬。
「何言ってんスか黒子っち!?」
「すみません。面白かったので、つい」
「うわっ、いつからいたの!?」
「さっきです」
いや、いつっスか、と黄瀬は思いつつも黒子の"これ"はいつものことだからと気にしないでおいた。
「意外だなー、きーちゃんが嫉妬なんて。きーちゃんモテるのに」
「いや、別に嫉妬してるワケじゃないんスけど……」
「そうなの?」
「そうだったんですか?」
黒子と桃井が声を合わせて言う。
「なんなんスかもー! 2人して!」
「でも、#name2#がきーちゃんに嫉妬されてるなんて、ちょっと嬉しいかも」
双子の妹を思い出して嬉しそうに笑う桃井。
「嫉妬はもう決定なんスね」
「まあ、#name2#ってすっごくかっこいいし、しょうがないか」
「桃っち、よくシスコンとか言われないスか?」
「早く#name2#と一緒に帰りたいなあ……!」
「あ、聞いてないっスね」
妹にとことん甘い桃井は幸せそうに笑いながらも仕事に戻っていった。
「桃っちの妹好きは相変わらずっスね……」
「すごいですね、#name2#さん」
「黒子っちも"#name2#派"っスか?」
「いえ、特にそういうワケじゃないですけど」
それにしても、と黒子は続けた。
「何でそんなに#name2#さんのことを気にするんですか?」
「え?」
黒子に指摘されて初めて#name2#を気にしすぎている自身に気付いた黄瀬。
「最初はただ噂聞いて気になったってだけっスけど……そういえば何でっスかね?」
「なんだ、恋ですか」
「何でそうなるんスか!? ていうか、オレ#name2#ちゃんとはほとんど喋ったことないし……」
「そうだったんですか? すみません、てっきり言いがかりのひとつでもつけているのかと思ってました」
「黒子っちの中のオレ、どんなんなってんスか……」
「ともあれ、#name2#さんのことが知りたかったら本人に話しかけるか、緑間君に聞いてみたらいいと思います。桃井さんを除いたバスケ部の中では彼が一番仲良いので」
「ハァ!? 緑間っちと仲良いの!? バケモンっスか!?」
驚き大声をあげる黄瀬。"どういうイミなのだよ!?"という抗議が聞こえてきたが、大体そういう意味だ。
「うるさいです、黄瀬君」
黒子の嫌そうな表情を見ると同時に、休憩終了の声が聞こえてきた。