A 三輪
※ものすごい捏造
※三輪姉の名前は"佳苗(かなえ)"としています
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【三輪視点】
突然街に現れた化け物に、姉さんが襲われた。
俺が見つけた時には姉さんはもう血塗れで、道に倒れたまま動かなかった。
抱き起こして揺すっても呼んでも姉さんは動かない。
「か、なえちゃん……?」
ぼろぼろになった小柄な女が姉さんの名前を呼びながらこちらに歩いてくる。
「かなえちゃん!」
そいつも俺と同じように姉さんの肩を揺さぶったが、姉さんの反応はない。
「あんたは……もしかして、"杏子"……?」
「……かなえちゃんから、聞いたの?」
姉さんから時々聞いていた親友――出水杏子のことを、何故か急に思い出した。
小さくておっとりしてるけど意外としっかりした子で、俺と同い年の弟がいる。同じ境遇だったからか気が合い仲良くなった子だと聞いていた。
「じゃあ、きみは秀次くんだよね」
「……はい」
「……う、ごめん、わたしに泣かれても、こまるよね〜……っ」
「いや……」
姉さんがもう助からないなんてことは頭ではわかっている。
周りでは、いつの間にか武器を持った奴が化け物を倒して回っていた。何で今更来るんだ、もっと早く来られなかったのか。そうすれば姉さんはーー
「姉さんを助けてよ!!」
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「…………」
最悪の目覚めだった。
しかも場所は隊室で、陽介が床に転がって寝ているし、古寺はその下敷きだ。
とりあえず陽介を蹴って古寺を解放しておく。
よく見たら奈良坂もソファで座ったまま寝ているし、その横で杏子も丸まって寝ていた。
「起きろ。どこだと思ってる」
いくらなんでも危機感がなさすぎる。俺の隊にそんなろくでもない奴はいないが、こいつは太刀川さんのとこでも同じことをしてそうだ。
「しゅーじおはよ〜」
「いい加減にしろ。あと酒やめろ」
「むりです〜」
若干イラっとしたが耐える。
気を紛らわせるため時計を見ると昼の14時だった。
そういえば昨日は夜間任務だったか。いや、ならなんで杏子がいるんだ。
「杏子、寝るなら帰るぞ。出水呼ぶか?」
「んーん、自分で帰る」
「無理だろ」
「う〜ん……」
まだ寝ぼけてるな。
起きる気はありそうだからしばらく放っておくか。
「あ〜、大学……は、もういっかぁ。ま〜くんにノート見せてもらお……」
「ま〜くん? 誰だそれは」
「友達〜」
「安全な奴なんだろうな」
「へ〜? 秀次も知ってるでしょ? 二宮匡貴くん」
「!?」
こいつ、二宮さんをそんな気の抜けたあだ名で呼んでいるのか……!?