5:明智

・初体験
・調教する明智(レ〇プまがいだけど最後は同意)

【明智視点】

別に理由なんてなかった。

……いや、理由がありすぎて、どれかなんて特定できない。

ただ今日は、特別イラついていた。それだけだった。

家に帰ると、いつものごとく入り浸り、ぼけっとしながらテレビを眺める登坂がいた。

俺の気が立っている今日に限って、テーブルに凭れかかっていて背後がガラ空きだ。不運な奴。

「登坂」

「うわっ、明智。いたんなら何か言えよ。びっくりしたんだけど」

これから何をされるかなんて知らない登坂は、のんきにそんなことを言っている。

俺は登坂の後ろに回り、そのままのしかかるように体重をかけた。

「えっ、ちょっ……ちょ、何?」

登坂の身体が硬直するのがわかる。

疑問の声には答えず、前に回した腕で顔を掴み、こちらを振り向かせた。

鼻同士がぶつかりそうなくらいの至近距離。登坂はきれいな顔をしかめている。

――やっぱり、こいつなら抱けそうだ。

登坂は離れようと顔を逸らしていたが、俺は構わず登坂の唇に自身のそれを合わせた。

「っ!?」

目を瞑るようなロマンチックな状況でも関係でもないから、お互い開いたままの目が合っている状態だ。登坂は驚愕で目を見開き、俺はただそれを見る。

一度口を離すと、登坂は身を捩り、俺の肩を押してきた。

「なん、なんだよ、お前……」

こいつがそういう、性的なものを連想させるような行為が苦手なことは知っていた。

見ていてそう感じただけで理由は知らないが、女嫌いと聞いていたし、おそらく上手くいっていないであろう母親とでも関係しているんだろう。

ともあれ、今目の前にいる登坂から感じ取れるのは驚きと――恐怖、だろうか。

「登坂お前、女が苦手なんだろ? なら、男はどうなんだ?」

「……っ」

首を横に振り、座ったまま後ずさろうとする登坂を床に押し倒すのは簡単だった。

両手を頭上に抑えて服を脱がしていく。

「やめろって、明智、お前今日、なんかおかしい」

シャツの前は完全にはだけさせ、ベルトも引き抜いた。

「あ、明智っ、冗談キツいってば、ほんとにやめ……痛っ!」

「暴れなければ痛くしないさ」

「嘘だろ……っ」

登坂のまだ何の反応もない中心を強く握る。

当然痛がって抵抗が弱まるが、それよりも俺は登坂の羞恥と屈辱にまみれた表情に、どうしようもないくらい興奮してしまっていた。

普段の無表情や抜けた表情や、人をからかってニヤついている時とは全く違う。

「良い顔するじゃないか」

そろそろ快感を与えて落ちてもらおうと、握る力は弱めて今度はそこを自慰でもしているかのように扱く。

「ぅ、あっ、なに、ほんと意味わかんない、んっ」

「ははっ、触られた分はきっちり感じてるんだ」

だんだん登坂のそこに血液が集まり、質量を増していく。

「あ、はあっ、ん、んん……っ」

唇を噛んで声を我慢する登坂だったが、あまり意味はなかった。


*****


「ぐっ、うぅ、い"っあぁっ!! っぁ――」

弓なりにしなった身体は硬直し、目を見開いて叫ぶかのように口を大きく開けたまま、小刻みにとぎれとぎれの息を吐くだけの登坂。痛さのあまり声も出ないらしい。

とはいえ、食い千切られるんじゃないかというほどに締まる登坂の後孔に、俺の方も我慢が難しくなっていた。

少し腰を動かせば、登坂の腰を掴んでいる俺の手を、爪を立てて掴まれる。

「っ、痛いな」

震えたような涙声を微かにあげる登坂には、こっちの言葉は聞こえていないようだ。

そのまま軽く腰を前後に動かせば、登坂は先程と同じように震えるが、身体は逃げるように横を向こうとしたりしてもがいている。

しばらくそんな攻防を繰り返していたときだった。

「ひっ、く……も、やだぁ、やるなら気持ち良くしてよぉ……」

久々にまともな言葉が聞こえてきて、やめろと言われるかと思えばこれだ。

しかも普通に泣いている。

「お前……プライド無いのか?」

「そん、なの……どうでもいいから……痛いんだってば! クソッ!! うぅ……っ」

弱々しく泣いていた顔はそのままに今度は怒りだした。

「今度ローション買ってやるから、今日は我慢しろよ」

鼻をすすりながら腕で乱暴に目元を擦る登坂を見て、ついそう言ってしまう。

「今無いんじゃ意味ないじゃん。準備くらいしてからヤれよバカ。バーカバーカ!」

子供かよ。

こいつは本当にわがままだな、なんて言える立場じゃないことくらいはさすがにわかっている。

というか、この言動はヤケを起こしているだけだろう。

「……わかったよ、今更抵抗されても面倒だしな。気持ち良くなってもらえるように努力はするさ」

営業スマイルで言ってやった。

男なんて当然抱いたことはないし、どうすれば気持ち良いかなんてわからないが。

とりあえず、前も触っておけば多少は痛みを紛らわせられるだろう。

わざわざ他人のそれに触れるなんて、とても気の進む行為じゃない。そのはずなのに、深く考える前に登坂のそこに手が伸びていた。

びくりと登坂の身体が反応する。

痛みで縮こまっていたそこも、しばらく刺激を与えていればだんだんと元気を取り戻してきた。


・夢主わりとすぐ落ちる

「くっ、ふはっ、あっ、すごいこれ、ハマっちゃう……っ!」

登坂にはもう最初のような抵抗の意志もなければ恐怖している様子もない。自分で言う通り、完全にこの行為にハマったようだ。

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