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帰り道。

微妙な距離を空けて、並んで歩く。

「…………」

「…………」

会話はない。

……なにか切り出さねーと……!

「あー、その」

「っ、な、なに?」

「悪かったな、昼休み。恥ずかしかったろ? つか俺も恥ずかしいし……」

「まあ、うん……」

「ごめん!」

「あ……でも、その、嬉しかった、から」

「っ!」

やべえ顔見れねぇ……!

「明坂……そっち寄っていい?」

おい! おい俺! 何言ってんだ俺!

「い、いいよ」

「おう……じゃあ、寄るぞ」

変な宣言をして、明坂に近づいた。

「――あの、花村くん」

「ん?」

少し歩いたら大分落ち着いてきたようだ。

「好き」

「ブッフォウッ」

やべえ驚きで変な声出た。

隣の明坂もポカンとしている。

「い、いきなりどうしたんだよ」

「いや、私、さっき言わなかったから」

「ああ……」

確かに言ってないが。

「……まーその、なんつーの?」

「?」

「これから、よろしく。みたいな?」

「疑問系?」

ふふっ、と、明坂は俺の好きな微笑を浮かべる。

「よろしくね、陽介くん?」

「っ! ――おうよ!」

不意打ちいただきました。

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