「じゃあ次はあれね!」
ファストパスで取ったトイマニを楽しんだ後、すぐ側にあるタワテラを指差した。タワテラは昼にも乗ったけど、景色の綺麗な夜にもう一度乗りたいと予め言っていたから、快く承諾してくれた。スタンバイだと時間がかかっちゃうけど、ある程度乗りたかったものは乗り尽くしたから、時間を気にせずに列にならんだ。
「まさか伯寧がここまでディズニー楽しんでくれるなんて思わなかったよ」
「アトラクションは元々好きだし、何よりもここは建物の造りが凝っているからね。見ていてとても楽しいよ」
伯寧はそう言うとタワテラを見上げた。確かにディズニーはエリアや建物のこだわりが物凄いから、そういうのが好きな伯寧に刺さったのかもしれない。隠れミッキーを教えてあげたら興味津々で並んでいるエリアが変わる度に探していた。
「私の周り絶叫苦手な人が多いんだけど、伯寧は大丈夫なんだね」
「そうなのかい?絶叫凄く楽しいじゃないか」
絶叫好きとしてはディズニーレベルの絶叫は絶叫とは言わないけど、その中でもタワテラは垂直落下する分、唯一絶叫マシンの醍醐味であるふわっと感を感じることができるアトラクションだった。
「ジェットコースターと違って、垂直落下はまた違った感覚があるよね」
「そうだね。落ちるタイプは苦手って人も多いし」
「私はあのふわっとした感覚が結構好きなんだけど」
「私も」
「それに、乗っている人の怖がっている姿を見るのも楽しいよね」
「たまに大袈裟な人とかいるしね」
「あの叫び声がたまに心地良く聞こえる時があるんだ」
「う…ん……?」
何でだろうね、とニコニコしながら言う伯寧に、何でだろうね、と同じ言葉を返した。さらっと怖い事を言っていたような気がするけど、たまにと言っていたし、声を聞くことで自分が乗る時の楽しみが増すとか、そういう事だろうと思うことにした。きっとそうに違いない。
20210305