この気持ちが今、愛と知る


期待するほどではないけどR15くらい



おそらく、数日前までの俺はこれをあり得ないと思っただろう。事実、数日前、あの疑問を投げ掛けられるまではさして特別な感情などは無かった。嫌いでもないし、執着するという間柄でも無い。ただ一緒に居て不快はなく、そこは気持ちが良いとも思った。興味関心はあったのだろう。

それがどうだろう。そんな相手を、俺は今組み敷いているなどと。誰が思うだろう。何故信じれるだろう。


「クハハハハ!」

「ちょ、エドモン……?」


不安の入り交じった表情、何かを期待するように上気する頬、行き場の無い手。どうしてこの女はここまで俺の感情を掻き立てるのか。


「さて、どうする、マスター?」

「どうする……って、あんたがやったんじゃない。」


きょとんとした表情を浮かべたかと思うと、状況の気まずさに視線を反らす。縮こまりながらも、リツカは現状を受け入れるつもりのようだ。


「抵抗はしないのか?」

「そ、それは……」


視線を泳がせつつも、リツカは身体を真っ直ぐに向き合わせると意を決意したように顔を上げる。


「エドモンとなら……いいよ……」


絡められた視線に物怖じすることなく、リツカはそう言葉にした。これは十分評価に値する。芯の強さ、それは認めよう。そして、それこそが彼女の魅力であると。断言しよう。


「ならば遠慮なく頂こう。」

「エド……んっ、んん」

「言い出したのはお前だぞ、リツカ。」


口寂しいのか、など。例え知った相手であっても容易く異性に聞いて良い質問ではない。それはまるで――


「ふあ、まっ、んんっ、あ」

「待てなど、不要だ。」


まるで、誘っている台詞だ。






「やっ、エドモン……っ!」

「良い、では無いのか?」

「そ、だけど……やだ、だめ、それ変になっちゃう!」


指を這わせただけで、リツカの秘部は濡れそぼった。これまで経験が乏しいと思われる彼女のそこはそれだけでは狭く、事実指すらも圧迫する。舌でなぜればピクリと身体が跳ねた。


「やだやだやだ来ちゃう来ちゃう!やめっ、やだやだっ!やああああっ!」


指と舌でひとしきり弄れば、リツカは駄々を捏ねるように身体を震わせ絶頂を迎えた。十分に濡れたそこから指を抜けば銀の糸が引き、光を受けてらてらと卑猥に輝いている。


「イったな。何度目だ?」

「わ、かんない………エドモン、も……」

「なんだ?」


肩で息をしかながら、リツカが視線を向けてくる。彼女の双丘の先に、物欲しげな顔がある。なんと絵になる構図か。


「なんだ、じゃなくて……」

「言われなきゃ分からんな。」

「ううっ……」


いつものリツカの中に、大人の女となった彼女の顔を垣間見る。女として、獣としての欲を知るそれの、なんと甘美なことか。


「もう一度イくのか?」

「ちがっ、くは無い、けど……」

「じゃあ何だ?」

「それは……」


物欲しげに疼くのだろう、リツカがもじもじと腰を揺らす。話を聞くべくベッドに乗り上げ腰を下ろせば、ギシリとスプリングが唸る。小さく、リツカが息を飲んだ。


「口付けが欲しいのか?」

「……ん、っ」


答えを渋るリツカをよそに、額、頬、瞼、鼻と口付けを落とす。口を開く気配が無いので、唇を舌でなぞり、柔らかなそれに重ねる。

シーツの上に放り出された指先は少しだけ冷えており、指を絡めれば弱々しく握り返してきた。


「ふ、あっ……まっ、エドモン!」

「なんだ?」

「その……下、さい。エドモンが欲しい……」


予想とは少し離れたその言葉に、言われた本人は一瞬だけ驚いたような表情を浮かべた。


(俺を、とは。)


欲を浮かべ熱情を感じそれらが満たされる事を渇望しながら、懇願する事がそれとは。


「クハハハハ!面白いぞ、リツカ。良いだろう、望み通り俺をくれてやる!俺を受け入れろ!」

「えっ?あ、はい。それは元よりそのつもりで……」

「そうか。」


漸く一つになった熱が、じんわりと解け合っていく。その快楽に、強く、強く、抱き締めたいという感情が芽生えた。


「ああああっ、お、き……」

「く、力を抜け、リツカ。」

「む、りぃ……」


理由は分からない。ただ、酷く、失いたくないと、手放したくないと思えた。繋いだこの手を、絡み合うこの指を、互いを抱く腕を、重なりあう唇を。何故、この者でなければならないのかを。




この気持ちが今、愛だと知る





「好きだよ、エドモン。」

「俺は愛している、だな。」

「いや、私も愛してるけどさー!」


めでたしめでたし



***
リツカにすごく惹かれるけど、その理由がよく分からないエドモン。それを愛しているんだと認めて、漸く好きなのだと理解する的な。

エドモンとしては至極真面目なんだけど、微妙にギャグ調なのは彼の愛嬌。たぶんこの日からずっとくっついてくる(笑)



mae | tsugi