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バチィィィイイイン



雷に打たれたような衝撃が頭に走る。



目の前がチカチカする



なんだ、これは。



俺はさっき惨めに死んだのだ



忌々しいと思っていた鳥籠の中で、這いつくばって泥を啜るように惨めったらしく



なんで明るい



なんで意識が



「今日からあなたはここであのお方のために生きるのよ」



右から声が聞こえる。聞いたことがある。



目の前には見覚えのある建物



自分の手の先には見たことのある女の顔



「おかあさん?」



「なあに、スイ」



ぞわりと背中に悪寒が走る



周りを見ると見覚えのある景色。



夢だ夢だ夢だ



手を弾いて逃げ出そうとする



手を掴まれて連れ戻される



これは悪い夢だ



そうだ、これはきっと夢なのだ


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