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「どっけ邪魔だ!!!!」
どっかから爆豪が突っ込んで来て爆発させたあと黒モヤの首根っこを掴んで体を押し倒す。
「あああああああぶっね!爆豪お前俺見えてたくせに突っ込んできたろ!こっわ!お前こっわ!」
「うるせぇモブが!」
やんや言ってるうちに脳無とオールマイトが氷で固められて、いつの間にか起き上がった手だらけ男は切島に殴りかかられたのをひょいと避けていて生徒も各場所のヴィランを倒して集まってきたらしい。優秀だわぁ。
轟の頭までふわっと跳ぶ。あ、ザップにやってた癖でつい頭だわ。
「さっきは助かった。怪我は?」
無傷っぽいけど一応聞いておく。
「いや、大丈夫だ。名前も大丈夫そうだな」
「ま、俺は、ね」
脳無の指が脇腹に突き刺さっているオールマイトが指を引き抜いて起き上がるのを見る。骨ないし内臓まで達しているかもしれない。爆豪が黒モヤの個性の弱点を丁寧に解説してるけどよく見てんね。
「脳無、爆発小僧をやっつけろ、出入口の奪還だ。」
白頭の手まみれはまたブツブツを呟きながら脳無に命令する。黒モヤの扱いがちょっと可哀想。出入口て。轟の氷で固められた右半身を崩しながら脳無は起き上がる。痛感もねぇのか、可哀想に。割れて崩れた半身が高速で再生してゆく。植え付けられた個性に耐えられるように自我も思考も痛覚もないんだろうか。胸糞わりいな。いっきに距離をつめて再生した手で爆豪を殴りかかろうとする。黒モヤを抑えてる爆豪は動けない。つか早すぎるわとおもながら体勢を崩させて避けさせられないかと爆豪を蹴って伏せさせようとするとオールマイトが突っ込んでくる。近い、怖い。脳無とオールマイトに挟まれて潰れる前に轟の上に戻る。
「こええ」
「他が為に振るう暴力は美談になるんだ、そうだろ?ヒーロー?暴力は暴力しか生まないのだとお前を殺すことで世に知らしめるのさ!」
急に演説し始めるが思ってもないことをよくもまぁペラペラと。これであの大人数集めたのか。集まった奴はあほなのか。
「なんか無性にムカつくからやっぱ殴りたいアイツ」
八つ当たりのように轟の額をペチペチする。
「ああ。やろう。3対6だ」
「モヤの弱点はかっちゃんが暴いた」
「とんでもねぇ奴らだが俺らでオールマイトをサポートすりゃ」
切島がやる気なのが意外だったがそういえば演習で漢気がとか言ってたな...。さて、どうしようか。とりあえずあの手全部毟りたいな。と考えているとオールマイトがとめにはいる。まぁそうだよね。
子どもは適当にあしらってとりあえずオールマイトを殺すという目的だけは果たして帰りたいらしい向こうも動き始める。戦闘も否応なしかな。
ブワッと熱気を孕んだ闘志と怒気に一瞬見がすくむ。ガチギレしたクラウスさんの気配を思わず探すが目に入ったのは駆け出したオールマイトで、そうだ、違う世界だった。こちらに向かって突っ込んで来ていたガキもオールマイトに威圧されて身がすくんだのか距離をとる。脳無はそれでも突っ込んでくるので殺気を察する能力というか五感も怪しんじゃないか。
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