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個性を使うと気持ちが悪くなるのか顔色を悪くしながら岩の上でぐったりしているほわほわっ子の背中を撫でる
「大丈夫?」
「うぅう、さっきの人は?」
<「地面で潰れてるけど大丈夫そう。あ、ごめん嘘。手ぇぼきぼきだった。」
着地は大丈夫そうだったからついね。
「ええええ?!」
遠巻きに黒もじゃくんを眺めていると腕に力を入れて立ち上がろうとしているのが見える。満身創痍って感じ。救護に行きたいんだけど顔色が回復しないほわっ子を放っていくのも忍びなくて男の子頑張れって心中で応援する。
「せめて!1ポイントでも!」
ずりずりと這っていた黒もじゃがそう叫んでいるのが聞こえた。え、まじで0なん?ん?でもヒーロー目指す学校人助けて0点とかある?
町中でみたたくさんのカメラを思い出す。ああ、なるほど。そういう目的の試験でもあるわけか
じゃあ別に俺が出て行かなくてもいいか。瓦礫の上にしゃがみながら黒もじゃを見てたらプレゼント・マイクの爆音が響く
“終了ォオオオオオオオオオオオ!”
黒もじゃくんが泣きそうな顔で力なく地面に張り付く。泣きそうじゃなく泣いてるわ。救護係だという小さい婆さんが出てきて唇を伸ばすとぐちゃぐちゃだった腕が、戻る。
はぁ?あれも個性なわけ?なんでもありじゃん
細胞の活性化と言っていたが、個性を少し羨ましいと思っていたが向こうでは餌にしかならんだろうと思うとこの知識は持って帰っちゃダメな気がしてきた
既になんでもありのNYがこれ以上混沌と貸してみろ。うちの上司が抱えるには重すぎる。いや、全部ひっくるめて抱え込みそうで心臓に悪すぎる
とんでもない日常って意外と普通にころがってるもんなのか
そのまま一箇所に集められ怪我人の救護と簡単な説明が行われる。合否は後日筆記と実技を合わせた点数により自宅に送付される、着替えを確実済ませて安全確認のため名簿にチェックした後は各自解散。質問等は教員が受け付けるが今から1時間以内。
特に残る理由もないのでさっさと着替える。晩飯なんにしようかな。簡単な料理が出来るとは言え毎日作るのは面倒くさくなってきた。インスタントの味噌汁?あれすごく美味しい。手抜き最高。とは言えあれじゃあ腹は膨れない
コンビニに寄るかスーパーでちゃんと材料から揃えるか...。
結局一度家に帰ってきてしまった。とりあえずシャワー浴びたい!ってなったので跳んで帰ってこようと思ったがネズミに個性は外で使っちゃダメだよーと言われたので歩いて帰ってきた。普通に歩くのが久々だし、距離が遠くて試験よりバテる。バス使えばよかった。乗り方よくわかんないけど
シャワーを浴びてベッドに座って試験は終わったがいまだに頭に入ってこないヒーロー学の参考書を広げてみる。結構空欄作ったし筆記で落ちてたりしそう。最初の方から見直していると段々瞼が重くなってきた。参考書の文字がぼんやりと歪む。あ、やばい。買い物...
リンゴーンとなるチャイムで目を覚ました。すっかり眠ってしまっていた様で部屋の中は暗くなっていた。
めんどくさいな。出なくていいかなと思ったいたら最後チャイムがなる。
「はいはーい」
ドアを開けるといつもどおり仏頂面な相澤さんだった。なんだね、こんな夜分に。いや、何時か知らないけどさ
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