私が人間辞めてた兆候は正直昔からあったと思う。
前世とやらの記憶があるせいで無駄に精神的に老けた子供だったし、なんか知識も豊富になっていたのか学校のテストは全て簡単だった。いや嘘ごめん、前世はあんまりお勉強できなかったから、多分今の私が規格外レベルでお利口さんだっただけかもしれない。
あくまでお勉強に関してだけど。
運動神経に関しても幼少の自分でも引くレベルだったので上手いこと手を抜いてきた。
だって壁走れるかなとか思ってやったら走れちゃったからね。
怖すぎてもうやってない。
前世の記憶を引き継いでニューゲームしたら、特典で色んなものが付いてきたみたいな感じ。
でも化け物にはなりたくなかったし、やっぱり私は平凡な人間で居たかった。
その反面、親の期待に応えることのできる、常に努力のできる人間としても振る舞いたかった。
わざとできないフリをして、次にできないことを消して行く。そうやって努力するフリをしてきた。
つまり完全にいい子ぶってここまで育ってきたのだ。
喜怒哀楽のある人間でありたかったし、周りから浮くような人間にはなりたくなかった。
全力で結果を出すのではなく、全力で誤魔化すことを頑張った。
だって親が不審がるし。
迷惑を掛けない手のかからないいい子で期待に応え続けようときた結果が現状人殺しである。
いやまぁこれも潜入のお仕事の一環だと言われればそうなんだけど。
ただ、これが意味のある人殺しなのかと考えた時、素直にその言い訳を受け止めきれなくなるのでこんな時は考えることを放棄する。
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