「私人間辞めてたらしい」
あの惨状から一週間で完全に動けるレベルになっていた自分自身にドン引きである。
私いつの間に人間やめてたの?
「ねぇ、なんか危ない薬とか使われてない?大丈夫?」
「そんな薬があるんならテメェの頭に使ってるがな」
「遠回しにディスるのやめてくれません?」
ていうかお前の所為も同然だから。
なんで回復早々呼び出しくらってるの?
一度もお見舞い来てくれなかった上に呼び出しってちょっと意味がわからない。
ジンに言われたからとはいえ、世話してくれたライには感謝感激雨霰である。
え、今時言う奴いないって?
うるせぇばか今それどころじゃないから。
「まさかテメェが化け物だったとはな」
「あれ、ディスらないでって言ったばかりなんですけど?おかしいな?」
「賭けは俺の負けでいいぜ、バーバラ」
会話になってねーよ。
「…え、睨めっこか何か?」
「フン、まぁ見れねぇ顔でもねぇ」
「だから何度ディスるなと言えば…っ、おい!」
いきなり顎掴まれて上を向かされたかと思えばディスられ、ジンさんのお顔が近づいて来たのにびっくりして右手を突き出していた。
あ、やばい死ぬかも。
「…今すぐその手を退けろ」
殺すぞ。指の隙間から覗いた瞳が脅してくる。
ねぇやばい、泣きそう。
もちろん情けない声上げて下ろしたよね。
「興醒めだ。精々色気の一つでも付けておくんだな」
ええー、ほんと理不尽なんだけど。
「いいじゃんベルモットがいんだから」
「腹に何抱えてるかわからねぇ女より、馬鹿が付くほど従順な女も悪かねぇだろうよ。なぁバーバラ?」
私のコードネームいじりはやめろ。
言えないけど!!
無駄に挑発するような言い方に思わず顔が引きつった。
やはり私はまだまだ甘ちゃんである。
「仮に私が任務に失敗するようなヘマをしたら、その時は黙って付き合って差し上げますよ」
「精々泣きを見ねぇよう励むんだな」
嫌味っぽく言ったところでこの男には通用しないらしい。
くそ、絶対に成功率100パー崩さないからな。
鼻で笑ってもう行け。と言ってくる理不尽の塊に誰か神の鉄槌をお見舞いして欲しい。
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