幕間 肆


 宝くじってあるじゃないですか。三億円ドリームジャンボ。でもあれってほら、名前の通り、つまり夢を買ってるわけですよ。本当に三億円が当たると思ってる人なんて、少数です。いざ当たると、逆に引いちゃう、みたいな。
 私はそういうタイプなんです。宝くじなんて買ったことありませんが。……一度くらい買ってみればよかったな。

 ええと、そう、それで。とにかく、百一人目のロナルドは、生きて帰ってきたんです。幼いロナルドと再会するとばかり思っていたのに、目を開けたら大人のロナルド。白い顔で、髪もろくに拭いてないから湿っていて、真夏だというのに指先は冷えきっていて――それでもちゃんと、息をしていて。

 それを見たときの私の気持ちが分かります?……ええ、そうですね――そう。
 あなたの言うとおり、真っ先に【嬉しかった】、と。思う、べきでした。思えたら、よかったんですけどね。思えませんでした。どうして、という困惑の方が勝ってしまいました。そんな自分に絶望しました。
 どうしようどうしようって、もう半狂乱ですよ。処理落ちです。千年くらい使い古した型落ちド劣化ハードなので。予定外のことには対応できないんです。当然学習能力も搭載されていないので、千年単位でやり直し続けてました。ここ、笑うとこですよ。タイムリーパージョークです。【笑えない】? そうですか……。

 で、まあ、そうやってパニックになって焦っているうちに、閃いたんです。


 終わってくれないなら、自分から終わりにいけばいいのだ=\―と。

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