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 本屋と、ついでに酒屋を探して街を歩く。そういえばこの世界の成人っていくつだ? まあゾロはあの貫禄だしとっくに二十歳は越えてそうだけど――。

「おい、そこのお前」
「……え?」

 路地裏前を通り過ぎたタイミングで、高い声が聴こえた。周りには誰もいないし、私かなと思って路地裏を覗き込む。両脇の建物の影になった通路の先で、シルクハットを被った男性が、暗闇に溶けるように佇んでいた。影を差し込ませた顔は言っちゃ悪いが凶悪に見え、反射的に恐ろしさを覚えてしまう。けれど肩に止まっているネクタイをした鳩の姿に、強ばっていた身体から力が抜けた。かわいい、ペットかな。

「私ですか?」
「そう、お前だ、お前。お前、麦わらの一味か?」

 鳩がきゅるりと首を傾げて、ビシッと翼を向けてくる。しかし尋ねてくるのは“鳩の声”ではないので、ちょっと脳が混乱した。ああ、腹話術? どうしてこんな大道芸人のようなことを……。大道でやれ、せっかくなら。ていうかこんな声でるんだ、この人。この顔で。えー、かわいい!
 余計なお世話なことを考えながら、私は「違います」と否定した。いやだってまだ違うしね、まだ。

「私は麦わらの一味じゃないです」
「そうか」
「……えっとあの、いったい――」
「――なら、問題ないな」

 声のトーンが一気に変わる。重みのある冷たい音に驚く間もなく項に衝撃が走り、目の前が真っ黒になった。








「おいルッチ、どこ行ってやがった!」
「道すがらに迷子を見つけてな。渡してきたせいで遅れた。すまないな、ポッポー」
 

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