GUNDAM

あなたと肩を並べたくて。


※みじかい。へたくそ。





「はあー……」



ドリンクをイッキ飲みした後、盛大にため息をつく。

新しく配備された機体を任された私は、少しでも早くそれに慣れようとめちゃくちゃ練習している最中だった。

もともと実戦経験も浅いうえに、地上での戦闘も激化している。こっちの被害もそれなりに出てきているから、やれることはやって、万一のことに備えなければならない。



……とはいえ、流石に5時間はやりすぎかなあ。

もうちょっと負担のかからない程度の練習の仕方をしないと。倒れちゃったら元も子もないし。



「シュミレーションをするのは結構だが、やりすぎると体に毒だぞ」

「あ、アムロさん!!お疲れ様です!」

「そう改まらなくていい。そちらこそお疲れ様」



どこからか、書類片手にアムロさんがやって来た。おそらく自分の機体のチェックだろう。

アムロさんにそう言われて、私は敬礼していた手を下げた。



アムロさんは私の憧れだ。

一年戦争時、まだ子供だった私にとって、かっこいいMSでばったばったと敵を倒していく。その姿は正にヒーローだった。そんな憧れのヒーローが、まさか私の目の前に現れるなんて! しかも、私は彼と一緒に敵と戦っていくんだなんて!

自分の目で見たアムロさんは、テレビで見たときより落ち着きのある感じだった(まあ、見てたのは一年戦争時の映像だし)。大人の雰囲気を醸し出しているアムロさんを見て、私はすっかり彼の虜になってしまった。



「リックディアスはどうだ? 君に合う機体かい?」

「はい! 最初は反応が早くて慣れませんでしたが……あ、これ最近のデータです」



私はコクピットからボードを取りだし書類を渡した。アムロさんは、ページをめくりそれを読み上げていく。

横顔とか、首筋とか、かっこいいなあ……って思ったり。ついつい、見とれてしまう。



「…………なかなかいいスコアだ。これなら実戦に出ても大丈夫かもな」

「本当ですか!?」

「ああ、本当だよ。よく頑張ったな」

「……!!」



アムロさんが、私の頭にぽんと手をおいた。少しだけ、でも優しく頭を撫でてくれる。

嬉しくて嬉しくて、でもちょっとだけ恥ずかしくて、体が爆発しそうだった。



「私っ! アムロさんと肩を並べられるようにもっと頑張りますから!」

「そうかい。期待しているよ」

「はい! 期待していてください!」



アムロさんに期待されている。そう思うと、自然と頬が緩んでしまう。


まだまだ私は未熟だけど、いつかきっと、努力すれば。

愛があれば絶対叶うと思うんだ。








――――――






ベッタベタだけどZ版アムロさんに「よく頑張ったな」って頭なでなでされたい。

アムロさんはZの時が一番好きです。

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