GUNDAM

もっと


「ん…はぁ…」

スイは、堪えていた声を微かに吐いた。
それは甘くとろけるような声で、普段の彼女からは絶対に聞けない声だ。

「やっと声、出したね……」

「まじエッロ」

シャニ・アンドラスとアウル・ニーダは、そんなスイの反応を見て、にやりと笑った。

「デュオっていっつもこんな声きいてんのか?」

彼らと共に反応を見ていたクロト・ブエルも興味津々という感じでスイを覘く。

「…………」

「なあスイ、教えてよ。」

優しくクロトが聞いても、スイはぷいっと顔をそらしただけだった。

「聞けってよおい!!」

「おいおい落ち着けってクロト。彼女は今ご乱心なのさ。」

薬の作用が未だ続いているせいか、ちょっとしたことですぐに切れるクロトをアウルはにやにやしながらなだめた。



かというアウルも元は似たような感じだったが、こちらは副作用が彼らと比べあまりなかったものだからその手のものはとっくに克服していた。



「なんたってカレシの留守中に3人の男に襲われてんだもんなあ。」

「………」

スイは、またしてもぎゅっと口を塞いだ。

事の始まりは1時間前。最愛の彼氏であるデュオが任務のため独自戦艦アルテマから外出してからのこと。
口を開けばケンカケンカのシャニ、アウル、クロトがいつもとお世話になっているスイにとお茶会を開いたのだ。
この面子で!?とはじめはびっくりしていたスイだったが、何の警戒もなく彼らの好意に甘えた。
が、それが間違いだった。
差し出された紅茶に口をつけた瞬間、身体が動かなくなってしまったのだ。
どうやらそれはカトルの会社が開発した新しい媚薬のようで、身体が麻痺すると同時にもともとの媚薬の効果も得
られるとか。
この状態でなければ何開発してんのあんたんとこ!!?とつっこむところであるが、いかんせんそんなのんきなことを
言っていられる状態ではなかった。

「ま、スイが喋んなくても、身体に聞けばいいもんなあ。」

「っ!……!」

顔を真っ赤にして声を抑えるスイ。
その息は荒い。
3人にしてみれば、その吐息だけでも十分魅力的だった。
今、スイはシャツのボタンをはずされ幸か不幸か珍しく穿いていたスカートの中からそこにバイブを突っ込まれて
いた。さっきまで中だった振動は、アウルの声と共に大へと変わっていった。
もともと媚薬のせいでそれが中に入るだけでもキツかったものを、ここまで声を出さずに我慢したということは
さすがというかなんというか。
が、それもさすがに限界が来てしまった。

「……あっ!!!」

苦痛ともとらえられる短い悲鳴。…の後にスイはくたりと倒れてしまった。

「……いった?」

「いった?じゃなくて完全にいってるだろ!」

ふーんと、興味深々にシャニは苦しそうに息をするスイを見た。

「…もう、いいよね」

ちゅ……

「!!!!?///」

突然、シャニがスイに向かってちゅっと口付けをした。
ちゅ・・・ちゅ・・と、まるでそれを味わうかのようなゆっくりと甘いキス。
それはまさにシャニらしいというかなんというか。

「…!!!…!!!」

どんどんと彼の胸倉を叩き必死に止めるよう訴えるが、キスはいっこうに止まない。

「あ!バカシャニズリーぞ!!!」

シャニの突然の行為に、クロトは彼をぐいっと彼を押しのけ、自身もスイに向かってキスをした。
シャニとは違う、乱暴だけどちょっと幼いキス。

「おい僕にもやらせろ!!」

「やーだね!!スイは今僕が愛でてんの!」

クロト同様にスイにキスしようとするアウルだが、それをクロトに止められる。

「アウルはあとでやってよね!」

「それはこっちのセリフだ!!」

「……はぁ…」

だるーい、と言いたげに二人を見るシャニ。

「ちっ…じゃあこっちで我慢するか。後で交代しろよクロト。」

「あとでね〜」

ずちゅっ

「っ!!!」

スイは、クロトにキスをされながらもバイブを抜かれビクッと反応する。
クロトが落ち着くまでキスはできないと判断したアウルは、スイの下で遊ぶことにしたのだ。
バイブですでにどろどろになっているそこにずっ、と指を入れる。

「…!んぁっ…!」

キスの隙間から声を吐き出す。
さっきいったことで、声を出さないという抵抗の意識は薄れてしまった。

「あのさ、今僕がキスしてんだから他のことで感じないでよ。」

むすっとしながらスイを見るクロト。
正直言って無理な話だが、顔を真っ赤にして目はとろとろ。シャニかクロトか、はたまたスイ自身のかわからない唾液を口からこぼし、
はあはあと息をするスイにクロトはきゅうときてしまった。

「うわーその顔…もっとぐちゃぐちゃにしたい」

「はんっ!!んむ…」

さっきよりも、激しくキスをするクロト。
スイの口に、舌を侵入させると乱暴にぐちゃぐちゃにする。
舌でスイの舌をいじり、ちゅるんと口で舌を吸う。

「や…クロトっ…!!」

「えー、やじゃないだろ?こここんなにぐしゃぐしゃなのに。」

つぷっ
ふいに、アウルは今まで一本だった指を2本に増やした。
スイの中で交互に動く指。
キスだけで軽く限界に近かったスイにとってそれはもう拷問に近かった。

「んふっ……!!!」

やだ……またいっちゃう…!!
口には出せないが本能的に感じるスイ。危機感は感じてもどうしようもできない。

「スイ…またいく…?」

くす、と、いままで成り行きを見ていたシャニが突然笑った。
すると、シャニはちゅっとスイの胸に吸い付いた。

「っああああああっ!!」

びくびくっ!!

「うっわー、手までどっろどろ…潮吹いていったぞ」

くっくっとアウルは楽しそうにスイの蜜まみれになった自分の手を見た。
クロトとシャニに犯されているスイを見ながらぺろりと手に付いた蜜をなめた。

「あはっ…キレイにしないとね…ココ。」

ぺろっ
アウルは、スイの蜜口に口をつけた。

「!!!!!…!!!!!っ!!」

ビリビリと、今まで感じたことのない感覚がスイを襲った。
蜜口の周りをじらすように舐めて、くっと吸う。

「はああっ!…ん…」

いったいどこでそんなテクを覚えたのか。思わず叫びたくなる甘い感覚。
だが、クロトが口を塞いでそれをさせてくれない。

「んっ…おいしいよ…スイ…」

近くでふっとささやくから、息がダイレクトに蜜口にかかる。

「もっと、ほしいな…」

妖艶ににこ…っと笑いながら、また舐めるのを再開する。
いまやスイの身体は、口をクロトに、胸をシャニに、下をアウルに舐められている状態だった。
どうしようもない感覚。いってもいないのに頭の中は真っ白だ。

「はあ…スイの胸…安心する…」

胸にしゃぶりつき、うっとりしながらシャニは耳元でささやいた。

「ねえスイ…?」

カプリと耳にかじりつく。

「ひゃっ!!!」

「あーもーシャニ!てめえどんだけ僕の邪魔したら気が済むわけ!?」

「んー邪魔クロト…」

「なんだと!!?」

「二人ともうるせーよ!ホラ、スイが苦しそうなんだからとっとと楽にしてやろうぜ!?」

「ああ、それもそうだね」

「だね」

ぢゅぢゅーっ
3人は、お互いにスパートをかけた。

「んっ…あああああーっ!!!」

スイの記憶は、ここでとぎれた。

……………。



















あ…れ…?

目が覚めると、そこにはだれもいなかった。
あるとすれば、自分自身が吐き出した蜜の痕だけだった。
が、不思議なことにその蜜じしんも自分が吐き出した量を明らかに下回っていた。
まあ、不思議といっても、ちょっと考えれば容易に理由は明らかになるが。
「ん……」
とりあえず、くらくらする頭を抑えながら、スイはシャワーを浴びに浴室に向かった。

「……」
浴室に入ったとたん、なんともいえない感覚に陥った。
キスマークが付いている。
ふとももにひとつ。胸にひとつ。首から肩の間らへんにひとつ。
このひとつひとつが誰がつけたのかがなんとなく分かるから少しへこんだ。
ああ、部屋のシーツといい、これからこのキスマークがなくなるまでデュオに生理とでもいって
交友を控えないと。

「ふう……」

面倒だけど、それでも彼らを許してしまう自分がいる。
きっと、デュオほどではないが彼らのことも愛しているからだろう。
いや、彼らだけではない。ここにいるメンバー、全員。
もしかしたら、自分が一番厄介なのかもしれない。

そう感じるスイだった。

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