GUNDAM
ブラックコーヒー
何気なく私がデュオにコーヒーを煎れると、デュオはさんきゅ、と言ってそのコーヒーを受け取る。
「 スイ の煎れるコーヒーって、苦いよな。」
「そお?」
自分の分のコーヒーを煎れて、デュオの隣に座った。
「私はこのくらい苦い方が好きだなぁ。」
「俺は無理。ブラックが駄目ってわけじゃねえが、苦すぎ」
「えー、そのわりには飲んでるじゃん。」
「 スイ が煎れてくれたからな。」
にっこり笑ってデュオは私を見る。
彼はいつもこうやって、さりげなく嬉しいことを言ってくれる。
そこが好きなところの一つだったりして。
コーヒーを何口かすすったあと、デュオはコーヒーに牛乳を入れに冷蔵庫に立つ。
「やっぱ、そんな苦いコーヒーばっか飲んでると舌が変になっちまう。」
「私はコーヒーに牛乳を入れる方がわかんないけど。」
なんて言うと、デュオははあ?と言った。
「上手いだろ!!?コーヒー牛乳!」
「だって後味イマイチだし舌にまとわりつく感じがするもん。」
「ええーおいしいじゃねぇか。」
デュオは口を尖らせて私の隣に座る。
「………………………」
「………………………………」
「…………なぁ、そのコーヒーおいしいか?」
「?うん、おいしいよ。」
そう言いながらまたコーヒーを口に含む。
瞬間、デュオがキスしてきた。
「んっ!!!?…………ふっ………ん……」
間を空けずにデュオは舌を入れて来る。
口の中に残ってたコーヒーが、ぴちゃぴちゃと音を立てる。
「ふ………わ………んっ………」
温かいコーヒーを飲んでいたせいか、デュオの舌が熱い。
デュオのキスが上手いのか、頭がくらくらしてきた。
「んっ………………」
ようやく口を放したときは、もう口の中にコーヒーは残ってなかった。
私とデュオの口下には、コーヒーとお互いの唾液が絡み合ったものがだらしなく垂れていた。
「は……………これならおいしいかもな。」
デュオが妖艶に、にっ………と笑った。
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