あけましておめでとう!


「あけまして…」
「「「「おめでとうございます」」」」
『今年もどうぞ菅原家をよろしくお願い致します。』
「…母さん、誰に言ってるの。バカなの?」
『いや、こっちの話!それより新年早々馬鹿とはなんですか!!』
「ははは、蛍。お年玉なしかな。」
「父さん…ごめん。だからお年玉なしはやめて。」
「ママ〜翔陽お腹空いたっ!!」
「僕も!!」
『はいはい、ちょっと待ってね!孝支!二人にエプロンつけて!』

新年もドタバタ。
だけどそんな日が続けばいい。

「うおー母さんすげーな!!」
「翔陽これ食べる!!」
「翔陽、エプロン付けるからこっち来て!」
「すごい!!」
「忠は何を食べたいの?」

高校時代は廻るように変わりゆく景色に憧れた。
孝支と出会い、付き合い、廻るように変わりゆく景色。本当に色々なことをした。青春を謳歌したと胸を張って言える。
そして結婚し、私の見る景色の中には必ず孝支がいた。

「ほら、里紗!食べよう!」

そして初めての子供、飛雄が産まれた。
そしてバレーに出会い、よく孝支と飛雄はバレーをしてたなぁ。

「母さん、もう食べていい?」

そして蛍が産まれ、新たな色が景色を飾った。
飛雄も蛍も不器用で友達が居るのかと不安になったこともあったが…大切な友達で溢れていた。

「母さん、ケーキ食べたい。」
『そんなのありません。』

そして双子の忠と翔陽。
まるで性格は真逆。
それでも確かなこと…それは
心優しい息子だということ。

「ママ!」
「食べよーよー!」

今では変わらないことが一番のように思えてきました。
このまま変わらずに素敵な色を…が!!しかし!!そんな変わらない藤原家ではありませーん!!

『みなさんに報告があります。』
「里紗?」
『我が家にもう一人家族が増えます。』

その言葉を聞いて驚かない人はいなかった。
さぁ、菅原家を彩るもう一つの色は誰なんだろう。
私は笑顔で溢れる正月を過ごせそうです。


Noah