学園モノでキャラが濃い役
同じクラスになったみょうじが突然バスケ部の練習を見学に来たのは一月ほど前のことだった。
生徒会やらお人好し故に教師の雑用や友人の勉強に付き合うことで日々忙しそうなみょうじがバスケ部に何の用だろうかと首を傾げていると、驚いたことにあの緑間と親しげに話し初めた。
「みょうじお前、緑間と知り合いだったのか?」
「ううん、今朝知り合ったばかりだよ」
「何でまた体育館にまで……」
「ラッキーアイテムなんだって」
「は?」
「緑間くんの」
もはや癖なのだろうか、困ったように笑うみょうじが言うには、緑間の本日のラッキーアイテムが『生徒会長』らしく、朝イチで初対面を果たしたのみならず、部活の間だけでもそばにいて欲しいと頼まれたらしい。
そんなとんでもない要求にも律儀に応じるみょうじはお人好しを通り越していつか詐欺に引っ掛からないか真剣に心配になった。
「すまんな、うちの緑間が……」
「私がいて何が変わるのかはわかんないけど、それで練習に身が入るならお安い御用だよ!」
結局その日はスコアを付けたりタイムキーパーをしたりと色々と手伝ってくれたみょうじを新しいマネージャーだと思った一、二年生は、当たり前ながら次の日から来なくなったことに落胆していたのはまた別の話だ。
(170512)