13
*
「サンドラさん、ワインをもう一杯もらっても良いですか?」
「あぁ、あぁ、好きなだけ飲めばええ。」
婆さんの料理は思いのほかうまいもので、その上、酒までふるまってくれたんだ。
最初は警戒してたのに、その料理を目にした途端、俺はもう止まらなくなっていた。
それだけ見た目にも綺麗で、とてもうまそうなものだったんだ。
「さぁ、おぬしも。」
サンドラが、ユリウスに酒瓶を傾ける。
「ありがとうございます。」
あいつも、観念したのか、料理も食べてるし、酒も飲んでる。
「それはそうと、なぜこの者は呪いをかけられたのじゃ?
それに、なぜ、呪いをかけた者と同行しておる?」
「それにはいろいろと深い事情がありまして…」
「事情…のう……」
婆さんは、俺のことをねっとりとした視線でみつめる。
「それでは、なぜ、おぬしはフクロウを探しておるのじゃ?
それも秘密か?」
「あれは…私の可愛がっているフクロウです。
本来はこちらに連れて来てはいけないものなのですが、良く懐いており、まさか逃げ出すなどとは思っていなかったものですから…」
「なんとまぁ、エルフも人間のように動物が好きなのか。
自分の精気を渡してまで、フクロウをみつけだしたいとはのう…」
婆さんは呆れたようにそう言った。
「あれはヒナの頃から私が育てましたゆえ、情が移っているのです。」
「……なるほどな。」
やはり、ユリウスは、魔女にはあのフクロウがエルフの里に帰る時の鍵だということは話さなかった。
まぁ、確かに話さない方が賢明だと俺も思う。
悪い魔女ではなさそうだが、それでも足元を見られたら、どんなことになるか、わからないからな。
俺達は思いがけず、満ち足りた夕食を済ませることが出来た。
良い具合に酔いも回って、瞼が重くなって来た。
魔女はまたコンパス作りに戻って行って、俺は長椅子で横になってるうちにいつの間にか眠りに就いていた。
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