「ねぇバーン」
「なんだよ」
「バーンの好きな子って誰?」

今日の天気は晴れですか?みたいなぐらいのレベルで聞くと、バーンは次の瞬間盛大な音を立てて座っていた椅子から転がり落ちた。

「おまっ、なななな、なっ」
「ちゃんと喋れよぅチューリップこのやろー」

誰がチューリップだ!!
バーンは真っ赤な顔で勢いよく立ち上がる。その顔色が恥ずかしさからなのかそれとも怒りからなのか、いまいち判別し辛い。

「それで?」
「あぁ!?」
「好きな子」

顔も髪も真っ赤でパクパク口を動かすバーンは、さながら金魚そのものだった。

「返事くらいしろよぅ金魚このやろー」
「誰が金魚だ!!」

わお、デジャブ。
しかし全く、こいつはいちいち叫ばないと会話が出来ないのだろうか。

「すす、好きなことか、お前なぁっ…!」
「おや、いないの?」

追撃するかのごとく更に質問を重ねると、バーンはあーとかうーとかうなり始めて、最終的にちょっと涙目になりながら私を睨んで叫んだ。

「おっ…!お前だよバーカ!!」
「知ってるよバーカ」
「!?」

バーンが雷に撃たれたみたいに固まった。うん、やっぱりバーンをいじるのは面白い。

試しにトマトみたいになった鼻にちゅっと唇を落としてみると、次の瞬間バーンはぶっ倒れたのでした。