雑渡さんと一緒!
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前々から思っていたけど、昆は私のことを脆いとか、儚いと考えている。そんなことないのに。どちらかといえば、図太い神経をしていると思う。そうでなければ昆のようにモテる人の妻にはなれない。愛されたいなんて欲の深いことは願えない。だから、昆は私を買い被っている。
足首を吸われ、優しく爪先に唇を這わせた昆は本当に愛しそうに私を見た。熱を浴びた目線に思わずキュンとする。
「…ねぇ、そんなに焦らさないで」
「そんなに急かさないでよ。私の楽しみを奪うな」
「ん…っ」
太腿に無数の痕を残される。際どい所を吸われて思わず息があがる。脚を開かれて、誰にも見られたくない所をじっくりと眺められ、身体が疼いた。こんな所を見せるのは昆だけとはいえ、とても恥ずかしい。なのに、凄く興奮してしまう。私は昆に色んなことを教えられている。自分がこんなにもいやらしく、はしたない人間なのだということは知りたくなかった。だけど、もう知る前には戻れない。あなたに私の全てを知ってもらいたいとさえ思っている。
舌先で丁寧に舐められた所に硬くなった物を押し当てられ、ぶわっと身体が汗ばんだ。どうして昆はこうも私を焦らしてくるのだろう。早くそれを挿れて欲しいのに弄んでくる。
「ねぇ、お願い。意地悪しないで…っ」
「ふふ…可愛いなぁ、なまえは」
「私、こんなにもいやらしいのに…?」
「そうだね。とても私好みの女に成長してくれた」
「ん…っ、あ、あぁっ」
熱いものが挿れられてゾワッとする。どうしてこんなにも気持ちがいいんだろう。初めてした時は痛くて仕方がなかったのに、気が付けば堪らなく気持ちのいい瞬間になった。
どこにも行かないで欲しい、と昆の汗ばんだ背中に縋る。昨日付けたばかりの爪痕からは血が滲んでいた。昆を傷付けたくない。だけど、この人に私の痕を残したい。見るだけで身体が熱くなるような痕。私だけの人なのだという確かな証。
私は昆に抱かれれば抱かれる程、どんどんいやらしくなっていった。それは身体だけではなく、心も。日に日に卑しくなっている。醜くなっている。自分を律しようと思っているのに、どうしても止められない。この人を独り占めしたい。私だけを見て欲しい。私だけの人でいて欲しい。永遠に。
「もっと、奥…欲しい…っ」
「まだ駄目。奥を突いたらキツ過ぎてイっちゃうから」
「…駄目?」
「だーめ。もう少し楽しませてよ」
「あ、あっ…や…っ」
ギシギシとベッドが軋んだ。前はこんなにも軋まなかったのだから、ネジが緩んでいるのではないだろうか。私の理性と同じように、少しずつきっと緩んでいる。
昆の背中に爪を立てると低い声で昆は呻いた。瘡蓋が剥がれたのだろう。だけど、その痛みさえも昆は心地いいと言ってくれる。私が感じていると教えてくれるからだと言うのだ。Mでもないくせに。どちらかといえばSのくせに、そう言う。
「欲しいよ…っ、もっと昆が欲しい…っ」
「ん…っ、私の全てはなまえのものだ…」
「私のこと、もっと…もっと愛して…?」
「はは、欲張りな子だ…ねっ」
「あ、あっ!そこ…っ、きもち…っあ、あっ」
脚を抱えられて奥を突かれる。脳が痺れるほどの快感に酔いしれる。身体が痙攣しているのが分かった。それはナカも同じなのだろうか。昆は苦しそうな顔をしていた。
苦しそうに息をしながら私で感じてくれている。私は昆の感じている顔が堪らなく好きだ。とても色っぽい。お願い、そんな表情は私以外には見せないで。私はあなたに全てを捧げるから、あなたの全てを頂戴。ずっと一つでいたい。ずっとこうしていたい。離れていかないで。ずっと私の側にいて。
「あっ…い、イく…っ」
「う…っ」
「あ、あっ、いやっ、あぁっ!」
「……く…っ」
ぽたぽたと熱い液体がお腹から垂れた。本当は中にして欲しい。だけど、今は駄目。あなたを支えるために私は早く卒業したいの。だから、ごめんなさい。
事後、息を整える暇さえ与えられずに激しいキスをする。指を絡めながら確かに想い合っていることを確認するように。
「…ねぇ、そろそろ中にしたいんだけど」
「まだ駄目。卒業したらね」
「はぁ…長…」
「外にしても気持ちいいんでしょ?」
「中にした方が気持ちいいよ」
「ふーん」
「なに、その気のない返事は」
「いや、そうなんだぁ…と思って」
「他人事だと思って…最高に気持ちのいい瞬間にも抜くタイミングを見計らないといけないんだよ?どれだけ大変だと思ってるの。私も、もっとなまえのことだけ考えてイきたいよ」
「どんまい」
「お前…っ、この…っ」
「きゃー」
私の貧相な胸に昆はぐりぐりと顔を擦り付けた。わしわしと昆の柔らかな髪を撫でると、昆は意地の悪い顔で笑った。
こんな風に事後は戯れ合って過ごすことが増えてきた。まるで子供が戯れているようにくだらないことを言いながらも決して互いに傷付け合うことはなく、最後は笑い合って抱き合い、眠る。それはとても幸せで、とても尊い時間だった。
昆は私を傷付けない。例え喧嘩していても、怒っていて口では酷いことを言っても決して手をあげてはこない。頬は摘まれることはあるけど、それでも本気で摘んだりはしてこない。まぁ、痛いけど。それなりには痛いけど、それでも、本当に戯れていることの延長線くらいの力だ。昆は私を壊れ物のように扱ってくれる。まるで繊細なガラス細工のように扱ってくれるのだ。それはお姫様のように扱われることよりも遥かに大切にされていることだと思う。昆は私を愛してくれているから、だから私を傷付けてはこないのだろう。どんなに感情的になったとしても。
私が昆と離れるまで、あと10日。
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