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2026 06/19

[chapter:旅]





自分は旅をしてきた。長い長い旅をしてきた。世界を、人理を守る為に旅し続けてきた。長い長い旅は数多く、いずれもとんでもない強敵と困難に対峙し、必死になって攻略してきた。
旅の主な舞台は七つの特異点と七つの異聞帯。この十四の旅をしながら、数々の小さな特異点も旅してきた。
人理継続保障機関フィニス・カルデア。一般人の自分が魔術師となったのは、この場所に来てからであった。シミュレーションを経て、カルデアの説明会に参加する。
その後、最初の旅の舞台になる『冬木』という街に行くのだが、この時に後で立ち塞がる強大な敵が仕掛けた罠のせいで、自分以外のマスター候補生はコールドスリープとなった。そして、自分は人類最後のマスターとして旅を始める事となった。
罠を逃れた自分はデミ・サーヴァントでファーストサーヴァントのマシュ・キリエライト、そして所長のオルガマリー・アニムスフィアと共に現地のサーヴァントに導かれて冬木を攻略するが、カルデアに罠を仕掛けたレフ・ライノールによってオルガマリーは退場してしまう。以降、ドクターのロマニ・アーキマンが司令官代理としてカルデアを運営し、自分を補佐してくれる。
冬木を攻略した自分達は七つの巨大な特異点へと旅する事になった。この七つの特異点を攻略しないと、世界は滅んでしまう。そこで、カルデアの地球環境モデル・カルデアスと近未来観測レンズ・シバ、霊子演算装置・トリスメギストス、そして守護英霊召喚システム・フェイトでサーヴァントという使い魔を仲間にして、自分達は七つの特異点の攻略を始めた。
一つ目は『オルレアン』。舞台はフランス。死んだ筈の聖女ジャンヌ・ダルクが竜の魔女となって、国を滅ぼそうとしていた。現地のサーヴァント達と共にジャンヌと彼女を召喚した黒幕を撃破し、特異点を作る元凶である聖杯を回収。特異点の攻略に成功する。
二つ目は『セプテム』。古代ローマが舞台。皇帝ネロ・クラウディウスや彼女の仲間のサーヴァントと共にローマを侵略しようとする敵軍を撃破。この時に魔神柱というとんでもない存在だったレフも撃破する。それによって、この地の聖杯も回収。こちらも特異点の攻略に成功した。
三つ目は『オケアノス』。海が舞台だった。女海賊フランシス・ドレイクと彼女の部下の海賊、そして現地のサーヴァントと共に攻略する。様々な敵が立ちはだかった。中には、あのヘクトールもいた。最後には魔神柱を倒し、聖杯を回収。特異点の攻略に成功する。
四つ目は『ロンドン』。イギリスが舞台。円卓の騎士であり、叛逆の騎士のモードレッドを始めとした現地のサーヴァントと共に攻略する。最後の敵を撃破すると、レフにカルデアに罠を仕掛けさせた黒幕ソロモンが現れた。しかし、ソロモンは自分達には目もくれず、帰ってしまう。七つの特異点を修正したら、自分達を敵として認めてやると言って。ソロモンは倒せなかったが、聖杯は回収できたので特異点の攻略自体はできた。
五つ目は『イ・プルーリバス・ウナム』。舞台はアメリカ。現地のサーヴァントと共に広い大陸を駆け巡り、攻略。数多くの犠牲を出しながらも、敵の大将クーフーリン・オルタを撃破し、聖杯を回収。特異点の攻略ができた。
六つ目は『キャメロット』。舞台はエルサレム。様々な要因からできた特殊な特異点であった。敵は四つ目の特異点で仲間だったモードレッドを含む円卓の騎士。円卓の騎士の一人のベディヴィエールと現地の様々なサーヴァント達と共に攻略。そして、円卓の騎士を率いる獅子王と対峙した時に衝撃の事実が発覚。なんと、ベディヴィエールは自らの王の死後も王の為に旅していた騎士だった。獅子王にベディヴィエールが聖剣を渡し、獅子王と戦い、聖杯を得る。特異点の攻略はできた。
七つ目は『バビロニア』。舞台は古代メソポタミア。ウルクという古代の国の王である賢王ギルガメッシュと彼が呼んだサーヴァント達と共に攻略。原初の母、災厄にして人類悪と言われるビーストのティアマトなんてとんでもない敵を撃破し、聖杯を回収。ギルガメッシュ王からも彼が所持していた聖杯を褒美として受け取り、特異点は無事に攻略できた。
そして、七つの特異点を攻略する事で、いよいよ元凶であるソロモンと対峙する事になった。舞台はソロモン自らが作った特殊空間『冠位時間神殿・ソロモン』。彼の使い魔である魔神柱を今まで旅してきたサーヴァント達と共に撃破し、ついにソロモンの前に行く事が出来た。そして、衝撃の事実がカルデアから出てきて現れたロマニのお陰で判明した。
ロマニがソロモンであり、今までのソロモンは使い魔の魔神柱だった。魔神王ゲーティア。災厄にして人類悪のビーストの一人。ロマニ…ソロモンのお陰でゲーティアを弱体化させ、なんとか撃破。自分とマシュはギリギリ崩壊する空間からカルデアから帰れたが、ロマニは帰らなかった。以後、カルデアは旅の前に召喚され、カルデアのサーヴァントだったレオナルド・ダ・ヴィンチが一時的にまとめる。
七つの特異点の攻略完了とゲーティアを撃破した事で旅は一時的に終わった。世界は救われた。以後も大小様々な特異点は現れたものの、約一年は概ね平和だった。サーヴァント達も次々に送還され、コールドスリープされたマスター達も次々に目覚め、カルデアからそれぞれの場所へと帰っていく。自分は様々な理由からカルデアに留まっていたが、やがて帰る筈だった。元の場所と生活に戻る筈だった。
しかし、七つの特異点を攻略し、ゲーティアを撃破して、約一年後。カルデアは襲撃を受けた。レオナルド・ダ・ヴィンチを犠牲にしながらも、自分とマシュ、カルデア職員達、そして新たな所長
ゴルドルフ・ムジークと共にカルデアを脱出。以後は脱出時に使ったシャドウ・ボーダーを拠点にしばらく活動する。これ以後のレオナルド・ダ・ヴィンチは前の彼女が何かあった時に作っていたホムンクルスの彼女だ。以降、彼女はその特殊な能力を使い、カルデアの特殊顧問として自分達を支援する。
その時、七つの光が世界に降り注いだ。そして、七つの異聞帯が作られ、世界は白紙化された。この時、カルデアの元Aチームのマスター達がクリプターを名乗り、カルデアや世界に戦線布告。自分は再び戦いの旅に出る事になる。
あらゆる要因から、最初に攻略する異聞帯は『アナスタシア』になった。主にカルデアを襲撃した敵の一人はアナスタシアだったのだが、このアナスタシアのマスターがクリプターの一人であるカドック・ぜムルプスだった。『アナスタシア』は彼が担当する異聞帯だったのである。新たに召喚した仲間のサーヴァントと現地のサーヴァント達、そして放浪のサーヴァントの宮本武蔵と共に攻略する。カドック、アナスタシア、そして異聞帯の王のイヴァン大帝を撃破し、異聞帯の元凶の空想樹を切断。カドックは一時的に捕える事が出来たが、敵の一人であるラスプーチンの襲撃のせいで逃げられてしまう。
二つ目は『ゲッテルデメルング』。生き残った北欧の女神のスカサハ・スカディが治める炎と氷の国。担当するクリプターはオフェリア・ファルムソローネ。一時的に貴重アイテムペーパームーンを奪われてしまうが、攻略時に無事に奪還。現地のサーヴァント達と協力し、攻略する。最終的にスルトという強大な敵が現れてしまうが、その事で敵対していたオフェリアが仲間になり、彼女の魔眼と大令呪のお陰で撃破。だが、オフェリアは大令呪のせいで死んでしまう。それでも、自分達は無事に空想樹を切断し、異聞帯を攻略。スカサハ・スカディと別れ、次の異聞帯へと向かった。これ以後、自分達はシャドウ・ボーダーから、ノウム・カルデアという場所を拠点に活動する。
三つ目は『シン』。担当するクリプターは芥ヒナコ。治める王は始皇帝。仲間のサーヴァント達と現地のサーヴァント達と共に攻略していく。犠牲を出しながらも、なんとか空想樹の切断に成功。芥ヒナコは様々な要因から虞美人というサーヴァントになり、以後、自分達の所に召喚された彼女は仲間として共に戦う。
四つ目は『ユガ・クシェートラ』。担当するクリプターはスカンジナビア・ペペロンチーノ。ある理由から神になったアルジュナが破壊と再生を繰り返す不思議な国。仲間のサーヴァント達と現地のサーヴァント達、そしてアルジュナの敵となった事で一時的に協力関係になったペペロンチーノと共に攻略していく。アルジュナを撃破した事でペペロンチーノが自らのサーヴァント・アシュバッターマンと立ち塞がるが、無事に空想樹は切断。だが、ペペロンチーノはコヤンスカヤというサーヴァントのせいで逃げられてしまう。
五つ目は『アトランティス』。クリプターのリーダーのキリシュタリア・ヴォーダイムが担当しているであろう異聞帯。ここで自分は友の『マンドリカルド』と出会う。『マンドリカルド』と現地のサーヴァント達と共に攻略していく。『マンドリカルド』を始めとした数々の犠牲のお陰で攻略はできたが、空想樹は切断できなかった。空想樹もキリシュタリアも、その先にいたのである。
「そうか…ここで『マンドリカルド』と出会うのか…」
ここまで話を聞いたマンドリカルド王はぽつりと呟いた。マスターは更に話を続けていく。
『アトランティス』をなんとか攻略した自分達は空想樹のある『オリュンポス』へと向かった。現地の協力者と現地にいたサーヴァント達と共にキリシュタリアと彼に協力する神々を倒していく。再び会えた宮本武蔵の犠牲とカルデアが作った強力な武器『ブラックバレル』のお陰で神々をなんとか撃破し、キリシュタリアを撃破。そして、空想樹の切断に成功した。だが、ここでクリプターの黒幕『異星の神』の降臨を許してしまう。しかし、様々な理由からラスプーチンからカドックを託された。最後に神霊カイニスと戦い、オリュンポスの攻略は完了した。
六つ目は『アヴァロン・ル・フェ』。妖精国。担当するクリプターはベリル・ガッド。王は女王モルガン。空想樹が既に消滅していた事等から後回しにされていたが、諸々の理由から攻略を決意。ここまで一緒にきたマシュと一時的に別れたり、一時的に記憶を失ったりして大変だったが、何とか集結したり現地のサーヴァント達の協力のお陰でモルガンを撃破。様々な理由から再び仲間になってくれたペペロンチーノのお陰でベリルの弱体化に成功するが、ペペロンチーノはそのせいで死んでしまう。そして、モルガンを倒した事でなんとかなるかと思いきや、黒幕やら何やらの存在のせいで攻略は続行。ベリルはその最中に倒し、この国から全てを終わらせようとしていた黒幕を倒す事で攻略は完了した。この後は様々な要因から、ノウム・カルデアは空を飛べる状態になる。次は諸々の理由から、とある特異点に飛ぶ。これは異聞帯ではなく特異点であり、大きな旅ではないが、少し特殊な特異点であったので、ここで話す事にした。
特異点は『トラオム』。マスターが不明の多数のサーヴァント達が戦争している国。ここからカドックが参戦する。元敵だが、捕虜という扱いでカルデアの仲間として戦いに参戦する事になった。仲間のサーヴァント達と現地のサーヴァント達で何とか戦争を終わらせるが、黒幕だったらしいモリアーティというサーヴァントと戦う事になる。カドックの協力で何とか撃破するが、カルデアの顧問だったというホームズというサーヴァントを失う。数々の謎を残しながらも、なんとか攻略できた。
七つ目は『ナウイ・ミクトラン』。担当するクリプターはデイビッド・ゼム・ヴォイド。この攻略に辺り、ノウム・カルデアは飛行して異聞帯に入るが、何者かに襲撃されてしまう。このせいで自分は死にかけるが、自分の最大の武器である令呪を対価にし、何とか復活。現地の協力者とネモ・マリーンという特殊なサーヴァント、そして様々な理由から敵対していた筈の『異星の神』となったオルガマリーと共に攻略を開始。オルガマリーが仲間になった事でラスプーチンも一時的に協力する事になり、何とか先へと進んでいく。その後、ノウム・カルデアと無事に合流するが、その後に敵に襲撃され、ネモ・マリーンは消滅してしまった。捕まっていたカドックも解放して合流を果たし、攻略していく。様々な試練やカマソッソというビーストを倒していき、なんとか最下層まで辿り着く。だが、オルトというとんでもない敵が現れ、仲間のサーヴァントを全て使う総力戦に。更には、その後にデイビッドと彼のサーヴァントのテスカポリトカというサーヴァントと戦う。何とか撃破し、空想樹を切断する。色々な理由からノウム・カルデアから、元のカルデアへと帰る事となった。
勿論、旅はこれだけではない。ここまで大きくはないが、特異点は山ほど発生。その度に仲間のサーヴァント達と共に修正しにいく。
時にはカルデアから一緒についてきたサーヴァント達と共に戦い、時には新たな様々なサーヴァントと仲間になったり、時には新たな敵と戦ったり、時にはカルデアにいる仲間とは違うサーヴァント達と戦ったりする。その中には、また別のヘクトールと戦ったりした時もあった。仲間のヘクトールが活躍した事もあった。
ただ、マンドリカルドが敵になった事はない。だが、マンドリカルドが敵に現れても彼らしい理由から阻みそうだと語る。きっと敵の彼も己と己の主の為に全力で立ち塞がるだろうと。
そして、恋人のマンドリカルドが活躍する事もあった。一夏の特別な冒険。特殊な夏の服を着た恋人は格好良かったと語る。たまに、また着て欲しいと強請るくらいだ。彼と共に過ごした経験は何もかも大切な思い出だ。
他にも馬鹿みたいな事件が起こったり、イベントが発生したりと自分は殆ど休む暇はない。自分の『マンドリカルド』と恋人同士になってからも一緒にいるのは基本的に戦場だ。やっと休みが得られると、できるだけ恋人と愛し合うが圧倒的に少ない。
だが、自分にとっては全てが大切な思い出だ。何もかも全て覚えているという。仲間との旅も恋人の『マンドリカルド』と過ごしたあらゆる時間も。全て自分の悲しくて苦しくて不幸で、でも楽しくて嬉しくて幸福な大切な旅の思い出だ。
「そうか…」
一番最近の旅をマスターが語り終えると、王はそれだけ言った。

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