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2026 06/19



[newpage]
「いや、やり過ぎだろう、俺…」
ようやく正気に戻ったマンドリカルドは目の前の光景を見て、絶句した。ベッドはあらゆる液体でべたべたのぐちょぐちょ。恋人はぐったりと気絶している。そして、その穴からは己の精液らしき白濁とした液体が溢れている。
確かに雌落ちさせようとしたが、ここまでするつもりもなかったのだ。立花が意識を混濁させる前に自分がある意味キレてしまったので、そこら辺も出来ていない。雌落ちしたかの確認もあやふやだ。
これでは、立花に悪い子になるといかに大変になるかしか分からせていない…!
「や、やべぇ…!と、とりあえず、立花の体を清めないと…!!中の精液を掻き出さないと…!」
青ざめながら、立花の体を抱えるとマンドリカルドはシャワールームに飛び込んだ。とりあえず、シーツやら何やらは後回しだ。まずは恋人の体からだ。
「すんませんでした、マスター!」
シーツやらなんやらを変えて綺麗なベッドに横たわる立花の目の前の床に座り込んだマンドリカルドは綺麗な土下座をして謝った。教科書に載せたいくらい綺麗な土下座をしたが、何故か立花は何も言わない。そんな恋人にマンドリカルドは首を傾げた。
「あの…マスター?」
「りつか…」
「…え?」
「りつかがいい…」
「え?」
マンドリカルドが呼びかけると立花はぽつりと呟いた。なんだか、様子がおかしい。おかし過ぎるくらい、おかしい。もしかして、やり過ぎておかしなことになってしまったのだろうか?確かに意識を混濁させ、理由とか尋ねようとかしていたが…
いや、今は精一杯フォローとか諸々をせねば。恋人としての信頼を回復せねば。
マンドリカルドはそう考えると、慌てて立花に近づいた。
「あの…立花?」
「ん…」
「!」
立花の顔に手を伸ばすと、立花はその手にぽてんと頭を乗せた。マンドリカルドの手に自分の顔を擦りつけてくる。あまりの可愛さにマンドリカルドは目を見開いた。そんなマンドリカルドに気付いていないのか、立花はぼそぼそと呟く。
「ん…きもちい…て…きもちい…」
「り、立花…?」
「すき…すき…まんどりかるどぉ…」
「!」
ぽやぽやしたまま呟く立花に恐る恐る声をかけると、ふにゃりと笑いながら、立花はそう言った。そのあまりの可愛さにマンドリカルドは思わず天を見上げ、鼻を抑える。鼻血を出さなかった自分は本気で偉い。
今なら、座に還れそう…!あ、違う!!還るな、俺の馬鹿!こんな可愛い恋人を残して、還るんじゃない!!
脳内で必死に考えながら、マンドリカルドは何とか耐えた。そんなマンドリカルドの心情など露知らず、立花はポヤポヤしたまま、呟く。
「きのう…きもちよかった…」
「…っすか」
「いつもの…すき、だけど…たまには…あれくらいが…」
「……」
その一言を聞いたマンドリカルドは立花が悪い子になる理由が分かった。いや、薄々気付いていたが、これで確定した。
どうやら、大切に優しくし過ぎて、物足りない時があったらしい。それで、悪い子になって、わざとお仕置きえっちして貰おうとしていたのだ。
これで、悪い子になる理由は分かった。分かったのだが…
それをはっきりと言われたマンドリカルドは落ち込んだ。それはもう盛大に落ち込んだ。天を仰いでいた顔を俯かせ、両手で顔を覆う。
な、情け無ぇ…!恋人に愛し合う行為で不満を持たせるなんて…!!もうちょっと、慎重に見極めねぇと…!
恋人として、もっと頑張らねばと決意するマンドリカルド。しかし…
「おれ…なっちゃった…」
「…ん?」
「まんどりかるどに…されちゃった…」
「…何に?」
「まんどりかるどの…めすに…なっちゃった…」
ぽ、と頬を染め、呟く立花の言葉に再びマンドリカルドは天を仰ぎ、鼻を抑える。今度はちょっと鼻血が出た。慌ててそれを拭う。
可愛い。可愛過ぎる。恋人が可愛過ぎる。可愛過ぎるあまり、昇天しそうだ。そして、エロい。エロ過ぎる。更には、こんな幸せそうに自分は雌だと呟いている。自分はマンドリカルドの雌だと言っている。男の自認が強いからか、中々こういう事を言ってくれない、立花が!
どうやら、立花に自分はマンドリカルドのものという自覚もして貰えたようだ。しかも、自分の雌という自覚。最高過ぎる。
しかし、次の言葉にマンドリカルドは正気に返った。
「また…してくれるかなぁ…」
「…ん?」
「おしおき…してくれるかなぁ…」
「んん?」
「わるいこに…なったら…してくれるかなぁ…」
「……」
ぽやぽやしながら呟いた言葉にマンドリカルドは顔を引き攣らせた。
どうやら、まだ立花は懲りていないらしい。悪い子になる事を懲りていないらしい。あんなに恥ずかしい目に合わされ、マンドリカルドに促されたとはいえ、自ら悪い子にならないと宣言させるように謝らせられたというのに…
それが分かったマンドリカルドは密かに持っていた携帯用の録音機能のある機械にスイッチを入れた。にこにこ笑いながら、マンドリカルドは立花に甘く優しく囁く。
「立花ぁ…また、したいっすか?」
「うん…したい…」
「そっかぁ…じゃあ…」
マンドリカルドの言葉にぽやぽやしながらこくりと頷く立花。そんな立花ににこにこ笑いながら、マンドリカルドは言う。
「良い子になったら…ご褒美であげるっすよ?」
それはそれはいい笑顔でにっこりと笑いながら、言った。さり気なく携帯用の録音機能のある機械を立花に近づけながら、言ったのだった。

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