路地裏の秘密

私が表通りの人の多さに嫌気が差して近道をしようといつもは通らない薄暗い路地に足を踏み入れた時だった。
他人を卑下する言葉と誰かの悲鳴が聞こえて来たのは。
失敗したと舌打ちが出そうになった。
その人を罵倒していた声の主と目が合ってしまった。
それはデュエルが盛んなこの国でそう知らない人はいないであろう、プロデュエリストのIVだった。

テレビではいつも穏やかに笑っていてファンに対する対応もピカ一で度々雑誌なテレビに出演していた彼の裏の顔を私は見てしまったのだ。

私は別に彼のファンではない。
だからショックなど受けてはいない。
だが本能的に面倒なことになったのだろうと察した。

彼は先程とは打って変わって胡散臭い程の笑顔を貼り付けて私の元へと早足で詰めよってきた。

「やぁ、貴方もデュエルをお望みですか?」

「いいえ、私はデュエリストではないわ」

私がそう答えると珍しい人もいたもんだというような顔をした。
私にはそのいちいちが全て嘘臭く薄っぺらく見えてしまう。

「では貴方には特別なファンサービスを送らせていただこうかと思うのですが、····いかがでしょうか?」

彼は私の手を取り腰を抱いた。
まさかこの男は私に黙らせる為だけに私を抱こうと提案しているのだろうか。
このごく自然に出来る動作を見る限りおそらくこれが始めてではないのだろう。

私はただただ目の前の彼に好奇心を抱いた。
ただ面白そうだというだけの理由で私は彼の提案に首を縦に振ったのだ。










「(うーん·····見た目は文句なしに可愛いのに)」

しかし私はその軽率は行動に早々に後悔していた。

おそらく今までは顔が良いことや自身のファンだから許されてきたのだと思う。
IVのセックスは独りよがりで雑だ。
はっきり言葉にしてしまえば下手だ。

彼の手が私に触れれば触れる程反比例して感情が冷めていくのを自覚する。
要は萎えてしまったのだ。
このままでは私はきっと満足出来ないだろう。

いっそ言ってしまおうか、貴方が下手過ぎて満足出来そうにないと。
しかしそれはあまりにも酷だと思う。
まだ彼は17歳なのだから。
寧ろ可愛げがあっていいのかもしれない。

だとしたらする事は一つだ。

「ねぇ、ちょっと待って」

私が彼の手を取って静止の言葉を口にすればIVはこちらを見た。
ギラギラとした目をしている。
こういう目は嫌いではないのだが今は正直面倒だ。

「私にもさせて?」

これは彼のオナニーではない。
だから私が彼のしたいことに付き合う義務はないのだ。
起き上がり彼の胸を軽く押せば簡単にベッドの上に転がった。

「こういうのも嫌いではないでしょう?」

彼に覆い被さり両頬を手で包み込むように支え私の方から唇を沿えた。
スライドしながらちゅっちゅっと音を立てて彼の唇を吸う。
歯で軽く下唇を噛んでやれば彼が小さく身体を揺らした。
それを繰り返した後力の抜けた彼の唇を舌で割って入り彼の舌を捕らえてそれを軽く吸えば眉間にシワを寄せた。

それが不快感から来るものではないと知っている。
想像以上に彼は敏感なようだ。 
舌先をちろちろと上下に舐めてやれば私の腕を掴んで何かに耐えていた。
爪先が腕に食い込んで多少痛みを感じたがそれは逆に私の興奮に繋がった。

舌を動かした事で分泌される唾液が彼の口の中に溜まっていった。
それを何も言わずとも彼は飲み込んでしまった。

「吐き出しても良かったのに」

えらいねと言わんばかりに彼の頭を撫でてやれば顔を真っ赤にしてこちらを睨み付けてきた。

「それぞくぞくするからやめて」

私はどんな顔をしていたのだろうか。
IVは私の言葉に少し怯えるような顔をした。
だがその顔はどこか期待しているようにも見える。

再び彼に覆い被さり耳朶に舌を這わせた。
彼の反応は面白い程にわかりやすく感じていたのでそのまま耳の中に舌を入れてやれば彼は我慢出来ずに声を溢した。

「あっ、や、めっ···!」

拒むような言葉とは裏腹にちらりと彼のモノを見ればはち切れんばかりに硬く立ち上がっていた。
それか可笑しくて喉を鳴らして笑えば小さく震え始めた。

怒っているのだろうか?
だとしても知った事ではない。
そのまま執拗に耳を犯せば彼はその刺激に身悶えている。
女に攻められたのは初めてなのだろう。

耳への愛撫を続けながら彼の綺麗な乳房に触れれば彼はまた不満を口にする。

「っ俺は女じゃねぇ、!」

「男性だってここは感じるのよ」

指で霞めただけでびくびくと反応している男が何を言っているのだろうかと笑いがこみ上げてくるのを必死で我慢してぐにぐにとそこを刺激する。

彼の顔を見ればその表情は必死で快楽と戦っている顔だった。
溺れてしまえばいいのに、そんなメッセージを込めて再び唇を合わせれば今度は彼も私がしたのを真似るようなキスを私にしてきた。

呑み込みは良いようだ。
こんなキスが始めからできていたら私はきっと大人しく彼に抱かれていたと思う。
だが彼を成長させたのが私だという事実は少し喜ばしい事かもしれない。

彼から唇を離せば物足りないという目を向けられる。

「まだまだ終わらないから安心して?」

そう言って彼の胸の先端を口に含め舌で優しく包みこんだ。
そこもすっかり硬く膨らんでしまっている。

「ね?気持ちいいでしょう?」

舌でねっとりと優しく上下に舐めながら腰を擦ってあげればもじもじと身体を捻らせた。

始めての快感に我慢が効かないのか無意識なのか私のお腹に硬いソレを擦りつけてくる。

「まだ駄目よ」

それを静止させて手と舌で彼の胸を攻める。
時折息を洩らしながらも彼はあきらかに感じていた。
かなり敏感な身体をしていることがわかり楽しくなってきた。

先ほど静止させたにも関わらずだらしない彼の下半身は興奮を我慢しきれずにまた揺れている。
仕方ない、一度抜こうかと思い至りソレを握った。

彼の顔を見れば期待に満ちた顔をしている。
本当に分かりやすくて可愛らしい子だと思う。

「大丈夫、気持ちよくしてあげるからね」

そう耳元で囁いてもう一度耳に舌を這わせれば握っていたソレがドクドクと脈打った。
随分と分かりやすくて可愛いく思う。

「IVさまはお耳がとっても敏感なようだからここも一緒に気持ちよくしてあげるね」

耳元で囁きながらゆるゆるとソレを上下にしごけば息を荒くして感じている。

「そ、····なの、趣味じゃねぇ、よ····っ」

まだ抵抗するのだろうか?
こんなにも感じているというのに。
なんだか私のしていることにケチをつけられた気がして腹が立ったので力いっぱいソレを握ってやった。

「いっっっ!!??や、め···あああっっ!!!」

お仕置きのつもりでやったそれでなんとIVは達してしまった。
私は予想外のそれに驚いて固まってしまったが私の手に彼が吐き出した欲がどくどくと脈に合わせて流れ伝うのを感じて我に帰った。

彼自身もそれに驚いているのか顔を目一杯赤くして羞恥心に耐えている。
恥ずかしさで泣きそうにでもなっているのか目まで充実して赤くなっている。

なんて可愛いのだろうか。

私はそんな彼に堪らなく愛しさを覚え優しく頭を包み込む形で胸に抱いた。

抵抗するだろうかと思ったが彼は驚く事に私の背中に手を回し同じように私に抱きついてきた。
もっともそれは赤くなった顔を見られたくなかっただけなのかもしれないが。

胸にあたる少し荒い吐息がくすぐったい。
私はさっきより彼の事を好きになったかもしれない、そう感じた。

呼吸が落ち着いた頃彼を解放すればそれを惜しむようにこちらに目線を向けてきた。
ほんの一時間前に抱いてやるから等と言って私に口止めを要求してきた彼はもうどこにもいない。

「一緒に気持ちよくなりましょう」

その為には準備が必要だから、そう言って躊躇なく彼の顔にまたがれば再び顔を赤くして私のそこを凝視した。

「どうすればいいか分かる?」

彼は私の質問に答えることはせずにソコを舐め始めた。
その姿はまるで犬のようだった。
ちらりと後ろを振り返れば先程欲を吐き出して萎んだそれはまた硬く腹につくほどに立ち上がっていた。

若さ故なのだろうか。
それとも私のおもちゃにされていることに興奮しているのだろうか。
おそらく両方だろう。

「あんっ···そこ、気持ちいい、そこを舐めながら指も入れて?」

リップサービスに甘い声を出してやれば彼は必死でソコを舌で刺激しながら指も使って中を探り始めた。

先程よりも濡れていたから痛みは殆どないが同じように乱暴にされてはまた渇いてしまう、そうなっては堪らないと思って彼の手を握って優しく静止させた。

「私ね、ここが感じるの」

彼の手をソコに導いてやる。
そこで私は少し大袈裟に身体を震わせた。

「ああんっ····!!ソコ!!」

彼はそんな私の反応を見て目をギラギラとさせながら中を指で刺激して外の敏感な場所を吸っては舐めてと刺激した。

身体を震わせて感じる私を見て彼も息を荒くして必死で愛撫を続ける。
彼の顔は自身のよだれと私の愛液でびしょびしょだった。

どうしようかと悩んだが彼はこういうのがおそらく好きそうだと思い至ったので自身の下腹部をぐっと押した。

「ああああっっ!!もうだめぇぇっっ····!!!」

大袈裟にはしたない声をあげながら私は彼の顔の上で潮を吹きだした。

彼は驚いた表情で此方を見て放心している。
しかしもう一度彼の下半身を確認すればそこは先程とかわらず全く萎えていない。

彼の顔の前から腰をあげれば彼の顔にぽたぽたとその液体がこぼれた。

彼は戸惑いながらも自身の顔についた液体を指で拭ってそれを口にして顔を赤くしていた。
本当に犬のような男になってしまっている。

可笑しくて声を出して笑いたくて仕方なかった。
だがそれをするのが酷い事だと自覚しているので私は自制した。

さて、後は仕上げだ。

「ねぇ、IVさま?一つになりましょう?」

彼の腕を引っ張り座らせた後私はベッドに横たわった。
見せ付けるようにソコを指で広げて誘ってやれば彼は生唾を飲み込んで私に覆い被さった。

「さっき私が言った気持ちいい所、覚えている?」

彼の硬くなったものに先端を撫でながらそう訊ねれば何度も首を縦に振ってこちらをすがるように見てきた。

「っ覚えてるから!早く、早くいれたい!!」

男女の力の差は明確なのだからそんなに入れたいのであれば私の手を払い退けて挿入する事など容易い事だろう。
それでも彼は律儀に私の待てに従っている。

セックス一つで私たちの力関係は決まってしまったのだ。
なんて滑稽な話だろうか。

「いいよ、IVさまのをちょうだい?」

ソコから手を離し彼の首に腕を回せば彼は震えながら私のソコに自身を奥まで突き刺した。
先程手でしごいた時より大きくなっているかもしれない、と感じとって思わず笑みが溢れた。

彼は目を硬く閉じて中の快感に震えている。
本当に始めてのような可愛らしいさに思わず頬を撫でてやれば彼は切なそうに私の唇にキスを落としてきた。
優しくて甘いキス、それは完全に私好みのものだった。

嬉しくなって中を締め付ければ彼は過剰に反応してしまい私の唇を噛んでしまった。
慌てて顔を離して困った彼の表情を見る。
彼の表情からおそらく唇がキレてしまったのだろうと思い唇を舐めてみればやはり血の味がした。

「····っわ、わざとじゃない、悪い、ごめん、なさい」

私が怒ったと思っているのかしおらしく彼は謝っている。
正直どうでもいいことなのだが。

「大丈夫よ、だから、ね?その分いっぱい気持ちよくして?」

私にとってそれは彼とのセックスのスパイスの一つとした。
きっとこう言えば彼が私を満足させようと精一杯頑張るに違いないと踏んだのだ。
まるで彼をバイブか何かとしか見ていないような考えに我ながら呆れてしまう。

「····ん、···分かった」

彼は申し訳なさそうにそう言って先程私がイイと言ったところを自身のソレで擦り始めた。

「んっ···そう、···そこがいい、の···あんっ···」

私が感じている姿に彼もどんどんその行為に没頭していく。
先程のように今度は指で私の外の突起を刺激しながらひたすら中を擦りつける。

「やあぁんっっ···そこ!もっと!!」

彼自身も気持ちよくて仕方ないようで息を荒くしながらそれでも懸命に私のいい所に必死で擦りつけている。

「なぁっ、名前、名前、教えてくれよっ」

息を荒くしながら私に覆い被さり私にそう言ってキスをしてきた。
どうしようかと悩んだがそのキスが始めにした時よりあまりにも気持ちの良いものになったこともあり機嫌が良くなった私は素直に彼に名前を伝えた。

「·····名前、私の名前は名前よ、IVさま?」

私の言葉にほんの少しだけ眉間にシワを寄せた。
嘘と疑っているのだろうか、いや、おそらく違うだろう。
だが敢えてそれを口にするのも野暮な話だろう。
意識を再びそちらに戻した。

「あんっ···IVさま、もう···イッちゃうっ···!!」

「···っ名前!!!俺も、俺も!!」

私が中を痙攣しながら達したのを追うように私を強く抱きしめながら彼もそのまま私の中に射精した。
先程出したばかりだというのにそれは中でどくどくといまだ出続けている。

気持ちよくしてくれたサービスだとばかりに中をそれに合わせて収縮させてやれば彼は顔を赤くして残り一滴まで絞り出すように全て注ぎきった。

抱いてやるから黙っていろと言った彼と同一人物とはとても思えない。
そもそも言いふらす気など微塵もなかったというのに彼もやっかいな女に捕まったものだと他人事のように同情した。

彼が私から自身抜いた後私のソコから彼の吐き出したものがどろりと流れ出した。
とくんとくん、と外に排出されるそれをじっと見つめる彼は何を考えているのだろうか。





彼は頼んでもいないのにお風呂で私の身体を優しすぎる程丁寧に洗った。
髪も自分で洗うよりもよっぽど丁寧に洗われた。
まるで別れを惜しんでいるように感じるほどじっくりと。

「私も洗ってあげる」

このままではいつまで経っても終わらなくて身体がふやけてしまいそうだと判断して彼からスポンジを優しく奪い取れば少し悲しそうな顔をしたが洗ってもらえるのは気持ち良いらしくすぐに表情は明るいものになった。

「背中を洗うから後ろを向いて?」

そう言えば彼は私の肩に顎を乗せて抱きついてきた。
このまま洗えということなのだろうか。

随分と甘えん坊な子だと呆れながらも彼を抱きしめる形で洗ってやれば気持ち良さそうに私に顔をすりよせてきた。

それを気にする事なくシャワーで泡を流し終え、お湯を止めれば彼は寂しそうにに私を見つめる。

「プロデュエリストのIVさまに風邪をひかせてしまったら大変だから早く身体を拭きましょう?」

私の意地の悪い言葉に傷付いた様子を隠さずに彼は私の言葉に従う。

軽くタオルで身体と髪を拭いた後バスタオルを身体に巻き付けてドライヤーを手に取ればそれはすぐに彼に取り上げられた。

どうやら髪まで乾かしてくれるようだ。
彼の言っていた口止めとやらは随分と丁寧なものだったようだ。

「もしかして弟か妹でもいる?」

「····なんでだよ」

どうやらプライベートな質問はNGだったようだ。
それほど興味があったわけではなかったのでそれはそれで構わないのだが。

「人の髪を乾かすのに慣れているようだから。そもそもIVさまには彼女くらいいるよね」

髪を乾かすのが上手だと思ったのも彼女くらいいるのだろうと思ったのも本音だ。
だがその事実など私にとってさして重要ではない。

「·····弟がいる、····三個上の兄貴もいる、彼女なんていねぇよ」

どうやら秘密事項ではなかったようだ。
だが私がそれを知った所で何の意味もない。

そんな気がしていた、と適当に返事をした後目を閉じて髪が乾くのを待った。
鏡を通して私を見つめる彼の強い視線が瞼を閉じていても伝わってきた。

だがそれに痛みを覚えるほど私は繊細な人間ではなかった。
きっと彼は傷付いているのだろうけど。

「·······終わった」

ドライヤーのスイッチがオフになり目を開ければ丁寧にブローされた髪はいつも以上に艶々としていた。

雑な愛撫が嘘のように感じる程丁寧な仕事ぶりだ。

「ありがとう、貴方のもしましょうか?」

きっと貴方程上手には出来ないけれど、そう続けて言うも彼は黙って私にドライヤーを手渡した。

それを受け取り私も出来るだけ丁寧に彼の髪を乾かしていく。
人の髪を乾かしたのなんて始めての事かもしれない。
案外悪くないものだなんて感じたのはきっと彼に絆されているのだろう。

私よりもずっと短い彼の髪は程なくして乾ききった。

彼はそれに残念そんな表情をしている。






「じゃあね、IVさま。絶対に貴方の事、今日したことも人には言わないから安心してね」

服を着て化粧をし身支度を整えた後彼にそう言った。
彼の表情は未だ哀しげだ。

「····なぁ、名前。····俺、また、その、名前に会いたい」

彼は私にすがるように手を取りそう懇願した。
そして私を再び抱きしめようとする彼に残酷な言葉をはいた。

「なら名前、IVさまの本当の名前、教えてくれる?」

彼は私の言葉に動きを止めた。
理由は分からない、でも彼には名前を隠さねばならない事情があってその何かがあったからこそあのような事をしていて行きずりの女を抱いてまで口止めを図らなければならなかったのだろうということを彼と寝て気付いた。

私がIVと呼ぶ度に彼は何か言いたげに此方を見つめていたからわかってしまったのだ。

「名前すら教えてくれない人とはもう会えない、信じられないの」

名前なんて本当はどうでもいい。
それでもそんなことを言って彼を突き放したのは何故だろうか。
彼とのセックスは結果従順に動いてくれたし最終的に不満等なかった。
年齢とこれからの成長を期待すれば満点をあげてもいいくらい。

ではなぜこんなことを言ったのか。

それはただ彼をいじめたかっただけだろうか。
それとも天の邪鬼な私に出来る精一杯の優しさだろうか。
それはきっと受け取り手によって捉え方は違うだろう。

「もしも私に名前を教えてもよくなったら、またその時は会いましょう」

連絡先なんて交換しないけれどきっと縁があればまた出会える筈だから。
その言葉は呑み込んだ。

「さようなら、一夜限りの私の恋人さん」

彼に触れるだけのキスをしてホテルの部屋を後にした。
外は朝焼けが指し始めたまだ薄暗い夜明けの時刻だった。

その美しい空を見ながらたった1晩だけだったけれど可愛くて手放すのを惜しく感じてしまった彼を想った。

二度と私のような人間に捕まらないといいね。
二度とあんな暗い路地裏なんかに行かなくても済むように、私は貴方の事何も知らないけれどそれでも貴方にあんな場所は似合わないと思っているよ。

きっと貴方は太陽に祝福されるから。





私ね、貴方の本当の名前、少しだけ興味があったの