挑発を受ける

「一体なんなんでしょうか」

彼は腑に落ちないような表情で私にそれを手渡した。
黒い袋に入っている為中身は見えないけれど布製品であることは手に持った感触でわかった。

「どうしたの?」

「…青峰君から名前さんにって渡されました」

彼の友人である青峰君と私の面識は殆どない。
偶然出会い彼がお付き合いしている女性です、と紹介されて挨拶をしただけの人だ。
そんな人が私に一体何をくれるというのだろうか。

「テツヤ君の誕生日なのになんで私に?」

「...さぁ、まぁさすがに危険物を渡してくるようやことはないと思いますのでとりあえず見てみましょうか」

彼がそう言ったので私はビニールのテープを剥がし中身を取り出した。
透明なビニールに包まれたそれは服だということがすぐにわかった。

「タートルニットかな?なんでこんな...」

そのビニールも開け広げたところで違和感を覚える。
明らかに軽すぎる、そして本来ではあり得ない穴、穴というには大きすぎる。
背中部分の生地がないということ。

「...これって、アレだ」

「...なんなんですか?」

「...その、昔ネットで話題になった、......童貞を殺すセーター、ってやつ...その、えっちすぎて...」

私がそう言うと彼から表情が消えた。
静かではあるけれど彼は今確実に青峰君に対して怒りの感情を抱いている。
彼が怒ると怖いということを重々承知している私はなんとか彼の気を逸らそうとした。

「お、男の子同士ってほら!この手のさ!ちょっと嫌がらせで困らせてやろうぜ!みたいなやりとりしたりするじゃない?だからきっと青峰君も軽いノリで悪意とかなかったんじゃないかな?」

「いえ、悪意しかないと思います」

声のトーンも変わらない筈なのに彼を纏う雰囲気が妙に恐ろしく見えるのは私の気のせいなのだろうか。

「これを渡してきた時妙にニヤついているなと思っていたんですが、そうですか。
ああ、きっと彼僕がまだ童貞だと思っていて、それを揶揄うつもりでこんなものを渡してきたんでしょうね」

「...そ、そっかぁ...」

彼の言葉に既に自分とは一線を超えているといえ事実に恥じらいを感じて目線を落とした。
自然と目に入るのは先ほどのセーター。
がっつりと開いた背の部分はあきらかにお尻まで見えてしまいそうなそんな大胆なものでおよそ服と呼ぶには相応しくない。
一体これをどうすればいいのだろう、と考えていたところで彼が口を開いた。

「...とは言えそのまま処分してしまうというのは少し気が引けます。
ですので着てみてもらえませんか?」

「えっ...」

想定外の言葉に再び彼を見れば相変わらず表情は変わらない。
真顔でこちらを見ている。

「青峰君の思惑に乗っかるのは不本意ですがそれほどのものだと知って少し興味がわきました」

「いや、そんな、え、本気...?」

「はい」

心なしか彼の目が期待に満ちた目に見えてきた。
私は顔を引き攣りながらも後ずさるけれど彼はぐいと距離を詰めてきた。

「...だめですか?」

「...」

眉尻を下げ悲しそうな顔でそんな風に聞かれてしまってはもう最後。
私に彼のお願いを断るという選択肢は無くなってしまった。
















「なるほど...これは確かに」

「っ、あっ...て、つや、くん....!」

彼は剥き出しになった背に舌を這わせては吸って、両手は私の胸を鷲掴みにしていた。

「経験があろうがなかろうがこれはキますね」

「っや、やめ、て…んんっ...!」

彼はそう言いながら私のお尻に彼の硬くなったものを押し当てた。
そしてそのまま敏感な場所を彼自身を擦り付ける形で刺激していく。

「ん...あったかくてぬるぬるしていて気持ちいいんです」

「っ、い、言わなくていいからっ...んうぅ...っ!」

今度は彼の手がするりとお腹を辿って下の方への降りてきた。
そのまま敏感な場所を彼の指先が触れて優しく擦りあげられた。

「沢山気持ちよくしてあげますから僕のことも気持ちよくしてくださいね」

くにくにといじられてさすられて下腹部にどんどん熱が集まっていくのを感じる。
入り口付近で擦り付けられるそれはいやらしく水音すら立て始めた。
それを聞いていられなくて思わず両耳を塞げば彼によってその手は退けられてしまう。

「僕のモノで気持ちよくなっている証拠ですから、ちゃんと聞いてください、ね?」

そう言いながら彼は先ほど以上に強い刺激をピンポイントで与えた。
ぴりぴりと痺れるような感覚にどんどん何も考えられなくなってただただだらしない声を漏らしてしまう。

「可愛いですね、本当に。
もっと可愛いところ見たいです」

耳元でそんな事を囁かれてしまった直後、私は達してしまった。
跳ねそうになった身体を彼はがっしりと抑えるように抱きしめて。
私の中からとろりと愛液が溢れていく感覚。

「すごいですね、ココ...」

彼はぴとりと入り口に先端を合わせた。

「もう僕そろそろ限界なんですけどこのまま入れてもいいですか?」

そう言いながらこちらの返事をきく前に彼は中にソレを押し入れてしまった。

「ああ、すみません、返事を聞く、余裕がなくて...」

耳元で囁かれた言葉、荒くなった呼吸。
私のお腹に回された手に力が入る。

「ちゃんと、落ち着くまで我慢しますから...落ち着いたら教えてください」

「ひゃあっ...んっ…!」

下腹部を優しく撫でながら耳の中をべろりと舐められた。
びくりと中が絞まる感覚を自覚してそんな自分に羞恥心が溢れる。

「っ、ほんとうに、我慢するのきついのであまり煽らないでください」

「っ、だったら…!そっ、あっ…!やんっ...!や、めて.,.っ!」

耳を彼の舌が這いずり回って、下は彼の指先が再びソコを刺激する。
ビクビクと痙攣をおこしているかのように震える身体、中で更に硬くなった彼のモノ。

「っ、もおっ...!いいからっ!動いて...!
こんなのまた、いっちゃう、から...あっ...!」

息も絶え絶えに彼に懇願すれば彼は自身を引き抜いて私を仰向きにした。
そして太ももを持ち上げすぐにまた挿入した。

「...やっぱり、貴方の感じてる顔、ちゃんと見たいですから、ね?」

そう言って彼は最初から遠慮なしに腰を打ちつけた。
余裕がないというのは本当なのだろう。
必死な表情でひたすら私を求めて動く彼は普段では考えられない別人のような、まるで獣のような目をしていた。

「っああっ...!は、はげ、し、い...っ!!テツ、ヤッ...君...っ!!あああっ...!!」

「っ、名前、さん...!き、もちよすぎてっ...!」

私に覆い被さり後頭部を乱暴に掴んで激しく口内を貪るようなキス。
どちらのものかもわからない唾液が頬を伝って、依然彼のモノは私の中をぐちょぐちょと犯す。

「ら、らめっ、て、てちゅや、んあっ...!
また、いっちゃう...っ!!」

私が気持ちいいところなんて全部知っている彼に執拗にソコを擦りあげられ上手く息すら出来ない程激しいキスをされて。
もう何も考えられなくなっていた。

「はっ...!ぼ、くも...っ!限界っ...れ、す!」

彼はそう言うと更に腰を強く打ちつけてそこから間も無く私の中でどくどくと欲を吐き出した。

触れていた唇を震わせながら、最後の一滴まで搾り出そうと、私を強く抱きしめて。

そして全て出し切ったところで彼はやっと顔を上げた。
目がとろんとして、先ほどまでとは違い少し幼い顔になっていた。

「...テツヤ君...」

「...すみません...なんか、歯止めがきかなくて...」

申し訳なさそうな顔でこちらを見る彼の頬に手を触れ優しく撫でた。
すると彼はバツが悪そうな、そんな表情で笑った。

「いいよ、テツヤ君にだったら...どうされたって...」

「...そんなこと言われたらまた元気になっちゃいそうなのでやめてください...」

それは彼の本心なのかそう言ってすぐに私の中から自身を抜いた。
自身のモノをある程度処理した後今度は私の身体も綺麗にしてくれた。
自分でやるから、と制止しようとしたけれど即彼にだめです、と却下されされるがままになっていた。
まるで子供のように世話をされて少し恥ずかしい。
けれどそれをしている彼は幸せそうな顔をしていたのでまぁいいか、と思うことにした。












(青峰君の策略に乗ってしまったのは気に入りませんでしたが凄くえっちな貴方が見られてよかったです)

(...私はテツヤ君が喜んでくれたなら、その、別にいいんだけど...多分青峰君何か聞いてくるんじゃない?)

(でしょうねぇ。でも大丈夫です。彼には僕がしっかりと話(しつけ)をしておきますから)

(...テツヤ君の事はおこらせないようにしなくちゃ...)


end