「寒くないですか?」
『くっつきたいです』
「う、うん...」
何故かは分からない、でも僕の本音が突然彼女に聞こえてしまうようになったらしい。
そんな話を何かの本で読んだことがある。
勿論それは現実の話ではない、あくまでもフィクションのお話。
彼女は僕の気持ちを汲み取ったのか両手で僕の左手に抱きつくように腕を絡めた。
普段であれば手を繋ぐことのほうが多いし僕の方からなのに。
『可愛い』
「もう、いいから...!」
言葉にせずとも彼女にこんな顔をさせられるなんてあながち悪くないことかもしれないと思っているのは呑気すぎるのだろうか。
でも僕の1番汚い部分を知られてしまった以上今更彼女に知られて困ることもない。
『早くキスしたい』
「今しちゃダメですか?」
「...家までダメ」
僕のお願いに彼女は顔を背けてしまった。
キスなんて何度もしているし外でだってこっそりと、なんて珍しくもない筈なのに。
今日はフラれてしまった。
これはきっと僕のせいなのだろうけど。
『早くしたいです』
「〜もうっ!うるさい!!」
彼女は怒って僕の腕を離してしまった。
でもそれが本当に怒ったわけではなく照れ隠しだもいうことは彼女の本心なんて聞こえない僕にもわかる。
「...私家帰るよ」
「だめですよ、こっちです」
拗ねてそんな風に言う彼女の手を今度は僕が握った。
そしてやはりその手を振り払うことはなかったので僕の想像通りだったのだろう。
「気持ちいいですか?」
『僕はすごく気持ちいいです』
我慢の限界をとうに超えていた僕は家に着くなり彼女をベッドに連れ込んでお互い素肌を晒しひたすら彼女と触れ合った。
ただ肌が触れているだけだというのにそれがとてつもなく気持ちよくて。
抱きしめあってキスをしているだけで達してしまいそうだった。
『触ってほしいです』
「...テツヤ君、...こ、交代」
僕の下にいた彼女は身体を起こして僕に寝転がるよう促した。
そして先ほどの僕と同じように僕の上に覆い被さった。
「...あんまり上手じゃないかもしれないけど」
彼女はそう言って僕に一度キスをしてから僕の首筋に顔を埋めて舌を這わせた。
痕が付かない程度に小さなリップ音をたてながら吸い付いて、胸元を綺麗な手が這う。
「んっ...名前さん...」
肌に触れる彼女の毛先がくすぐったいからなのか、与えられる刺激に感じたのか、あるいは両方か。
思わず声を漏らしてしまった。
彼女はそんな反応を示した僕に満足したのかより積極的に身体に触れていく。
普段僕がしているのと同じように胸に唇を寄せる。
多少彼女に自身を触ってもらったことはあるけどこういったことは初めてだ。
『っ、気持ちいいです...名前さん...!』
とっくに勃ちあがっていたものは更に硬くなっていくのを感じた。
上半身を執拗に責める彼女にはやくもっと触れて、と期待している自分がいる。
「...ここ?」
彼女はそっと僕のソレに触れた。
思わずびくりと腰が揺れた。
「っ...はい、そこがいいです」
彼女の手が触れている部分がむずむずとして焦ったくて自ら擦りつけそうになるのをぐっと我慢して彼女が動くのを待った。
彼女は遠慮がちにソレを握ってゆるゆると上下に手を動かし始めた。
「っ、はぁ...っ、名前、さんっ...!もっと強くても、大丈夫です」
気持ちいいけれど少し物足りなさを感じた僕は僕のモノを握る彼女の手をぎゅっと握って上下に扱いた。
自分とは違う柔らかい女性の手は自分で包むよりも気持ちよくて、ましてやその手は大好きな人のもので。
そんなの最高に決まっている。
彼女は何か言いたげに口をもごもごと動かしていた。
『その口に僕のモノをぶち込みたい』
そう考えてしまった瞬間彼女は顔を真っ赤に染める。
困ったようにこちらを見た後一度息を飲み込んでゆっくりとそこに顔を埋めようとした。
「待ってください」
僕のモノを口に含もうとする彼女を静止して頭を撫でた。
きっと拒まれてしまうんだろうなと考えながらも僕も彼女を気持ちよくてしてあげたいことを伝える。
「身体こっちに、逆向きに跨ってくれませんか?
僕も名前さんのこと気持ちよくてしたいので」
自身の顔を指差してそう言えば彼女は僕のしたいことを理解してあからさまに狼狽えた。
『貴方だってもう疼いているんの知ってますから』
「ね、早く...」
彼女の手を握ってそう念押しすれば彼女はそれが図星だったのか僕が折れないことを悟ったのか僕の言った通り先程とは逆向きに跨った。
彼女の太ももを抱いて顔に彼女のソコを近付ければやはりソコはもう潤っていた。
そのままべろりと舐め上げれば彼女は身体を振るわせてバランスを崩しそうになったけれどなんとか膝をついて持ち堪えた。
「こんなに濡らして、可愛いですね、ほんと...」
僕と同じように腫れた彼女のソコを音を立てて吸えば中からとろりと溢れて僕の顔を濡らした。
『いつからこんなにいやらしい身体になったんでしょうか』
「っ、あ、あっ...!っや、めて、よ...っ」
僕の考えている事はまだ彼女に筒抜けらしい。
こういう場面では知られてしまっている僕よりも知ってしまう彼女の方が少し気の毒に思えてきた。
それでも現状を楽しんでしまっている僕にはそんな事を考える資格はないのだけれど。
「んんっ...!」
彼女はただ快楽に溺れそうになることに抗おうとしたのか僕のモノを根元まで口に含んだ。
久しぶりに感じる彼女に舌の感触とあたたかさに今度は僕が声を漏らしてしまった。
彼女はそんな僕に気を良くしたのか一生懸命僕のモノを刺激していく。
積極的な彼女に負けじと舌で敏感な場所を刺激すれば軽くではあるが彼女は僕のモノに歯を立ててしまった。
「っ、ごめっ...あっ、そ、んっ...っ、だ、め...っ!」
噛んでしまいそうになった事に怖くなったのか彼女は僕のモノから口を離してしまう。
可哀想に思った僕は先に楽にしてあげようと思い濡れそぼったそのに指を入れ中と外両方から刺激した。
当然その後彼女はあっさりと達してしまう。
「...気持ち良かったですか?」
今にも体勢を崩してしまいそうになっている彼女をベッドに寝かせて今度は僕が彼女に跨った。
今度は彼女の顔が見える形で。
達したばかりでまだ息が整わない彼女の頭を優しく撫でれば彼女は恥ずかしくなったのか顔を逸らして腕を頭上に伸ばしてベッド際に置いてあったティッシュを数枚引き出した。
「...ああ、すみません」
彼女は自身から出た液体で濡れていた僕の顔をそのティッシュでやや乱暴に拭いた。
「沢山濡れていましたからね」
「へ、変なことするから...っ!」
『69ってそんなに特殊なプレイに入るんですかね?もっとしたいこと沢山あるんですけど』
「あ、すみません、つい...」
僕の考えていた事を知った彼女は涙目になってこちらを睨んだ。
けれどそれは僕にとっては逆効果で。
『でもそういう顔をされると余計興奮しちゃうんですけど』
自分の感情をコントロールするのは難しい、表面上では出来ても心の中で思っていることまでなんて。
「怖がらせたいわけではないんです、すみません。
酷い事なんて考えてないです。貴方の可愛い姿が沢山見たいだけですから」
そう言って彼女の頬にキスをすれば眉間の皺は消えこちらを再び見上げたので今度は唇にキスをした。
「僕は貴方の中でイきたいのでいいですか?」
彼女の答えを待つまでもなく自身にゴムを着けて彼女のソコなぴたりとくっつけた。
彼女は何か言いたそうに口をぱくぱくと動かしたけれど何も言わずに頷いた。
「とは言っても今日は多分沢山付き合わせてしまうことになりそうですので、覚悟しておいてください」
僕の言葉に何か言おうとしたのを無視して一気に中に捩じ込んだ。
僕を拒む言葉なんていらい、こうしてしまえば彼女はもうただただ甘い声で鳴くことしか出来なくなる。
そんな彼女を見ていたくて。
親が帰宅するまで、制限時間はあと2時間弱といったところ。
これ以上彼女のペースに合わせてあげられる余裕はない。
「『大好きですよ、名前さん』」
心から自信を持って言える、貴方への愛情を沢山込めて。
(ねぇ、こういうのって普通すぐ聞こえなくなるもんなんじゃないの?)
(まぁいいんじゃないですか?聞こえるのは僕の考えていることだけですし。
別に僕はこれといって支障ないですし)
(...メンタル強すぎない?)
end