意地悪なのに優しい君 

「ねぇ、名前ちゃん...ほんとはこーいうの、嫌じゃないっスよね?」

耳元で囁く声が、いつもの優しい声ではなくて、どこか揶揄いを含んだトーンで。
いつもだったら甘くとろけるくらい真っ直ぐに愛してくれる彼が今日はまるでいたずらっ子みたいな意地悪な顔をして。
下着の上から指先を這わせながら、こんな可愛い顔するならもっと見せて、と言って笑う。

「恥ずかしいから、やだ...っ」

ぎゅっとシーツを握りしめて顔を背けても今日の彼は逃がしてくれない。

「えー?そんなこと言って...本当はめちゃくちゃ感じてるの...バレバレっスよ?」

逃がさないと言わんばかりに体重を乗せて覆い被さられて、唇を重ねられて足まで絡められて。
食べられるんじゃないかって錯覚しそうになるくらい深く彼の舌が口内に入ってくる。

そして小さく笑って耳元で囁かれた。

「名前ちゃんの全部俺に見せて。俺しか知らない顔もっともっと見たいっス」

甘く優しい声でそんな言葉を投げかけられてしまったらもう抗うことなんて出来ない。

「ほら、名前ちゃんのここ、さっきより敏感になってきてるっスよ?」

彼の指先が下着の上から探るように触れる。
自身のソコが今どうなってしまっているかなんて当然自覚しているから彼のそんな行動一つ一つが恥ずかしくて仕方ない。顔だってきっと情けない顔をしていることが分かっ
ているから、覆い隠したい気持ちでいっぱいなのに彼に手をしっかりと握られてしまっているからそれも叶わない。

「見ないで...お願い...っ」

「ダメっス。俺の可愛い彼女が俺の指でこんなになってるところ、ちゃんと目に焼き付けたいんスから」

彼はそう言って下着をゆっくりずらし足の間に顔を埋めた。
敏感になったそこに温かい吐息がかかる。もうそれだけで足が震えてしまう。

「やっ...そこはっ...」

「やっぱ、ここはこうやってじっくり可愛がってあげるのが一番幸せッスね」

彼の舌がソコに触れた瞬間足だけではない、全身が震えてしまった。
彼は私のそんな反応を楽しむみたいにわざとゆっくり、丁寧にソコを舌で刺激する。

「恥ずかしい…のに…っ」

「恥ずかしいのに一生懸命我慢して逃げない名前ちゃんほんと可愛い。好きすぎて困っちゃうっスよ」

その後も体を弄ばれるように愛されて、何度も達して、沢山泣かされて。
何も考えられなくなった後ようやく彼自身で満たされて、終わる頃にはいつも彼の腕の中でぐったりしてしまう。
勿論その疲れもまた心地がいいものなのだけれど。

そしてその後自然と眠ってしまって、再び目が覚めた時には隣で私を見つめ幸せそうに笑ってる彼と目が合って。

「おはよう、名前ちゃん。寝ちゃった前のことちゃんと覚えてる?夢じゃないって、ちゃんと分かってるっスよね? ほら、ここに俺に沢山愛された証がこんなに沢山残ってるよ」

彼の言葉に自身の身体を確認してみると胸元やお腹、太腿と確かに沢山の跡が花びらのように散りばめられていた。
恥ずかしくなって思わず布団で顔を隠したけれどそんなの簡単に彼に剥がされてしまう。

「そんなに隠さなくても、昨日はもっとしてって、名前ちゃんも言ってたっスよね?」

「それは...っ、あのときは...!」

何か言い返そうとしたけれど上手い言葉が出てこなくて、そんな私の口を彼は自身の唇で塞いだ。

「じゃあ今日も、もっといっぱい甘やかしてあげなきゃっスね。だって名前ちゃん、俺に意地悪されるの結構好きだよね?ちゃあんと知ってるっスよ」

ああ、もう、本当に。
彼のこういうところはタチが悪すぎる。
でもそんな彼のことも好きで好きで仕方ないのだから、きっと彼の言っていることは間違ってない。


end