02:旅立った不幸をどうか許してください

寝心地の悪い場所で私は目を覚ました。
そこは何処かは分からないがそれなりに廃墟のような場所だか元は立派な建物だった事が想像できる。
初めて来た場所だ。
なのになぜか見覚えがある。
ぼんやりとした頭で私は今自分がどんな状況にいるのか考える。

私は、あの時、外に散歩出掛けた。
そして振り返った瞬間激しい衝撃を受けて


「·········死んだ?」

今私の身体は何ともない。
だからこそ実感はないがあの衝撃は夢などてはない、確かに本物だった。

ここは病院とはとても思えない。

何か手がかりがないかと周りを見渡せば自分のバッグを見つけた。
所持していたスマホを取り出そうと鞄の中身を探ると入れた覚えのないものがそこにあった。

「···········な、んで?」

アニメを見たことがきっかけで知った遊戯王のカードだ。
だがおかしい、私はゲーム版をプレイしていただけでカードを購入したことがないのだから。

「うそ、これって、」

カードを確認してみるとそれは私がそのゲーム内で使用していたデッキだった。
ますます意味が分からなかった。

自分に起こった不思議な現象に頭が理解出来ずに軽くパニックを起こしていた次の瞬間

「誰かいるのかね?」

その声に心臓が飛び出そうな程驚いた。
そしておそるおそる声のする方を振り返ったその瞬間、私はその信じられない事実を理解した。

(さ、めじま、校長)

ああ、ここは遊戯王GXの世界なのだと