狂った熱情

きっかけは覚えているが理由はわからない。
なんともおかしな話だがまさにそうなのだ。
初めて名前を見た時震え上がったのを覚えている。
カイザーと楽しそうに話をしているのを見た時苛立ちを感じたのを覚えている。
授業中眠そうにあくびをした後潤んだ目を見て抱き締めたくなった。
水泳の授業の後髪から肌を伝う水滴を見て舐めまわしたいと思った。
いつも無意識で名前を探していた。
見つけた時誰かと楽しそうにしているのを見ればイラついた。

以上の事からどうやら俺は名前とことが好きなのだと自覚した。

翔は名前と親戚だったようで顔を合わせば世間話程度の付き合いがあった。
自分のこの感情を翔達に話せばドン引きされた。

翔には名前ちゃんは控えめでおとなしい子だからあまり怯えさせないでほしい、と頼まれ、三沢にはあまり感情的になりすぎないようにアドバイスされ、万丈目には犯罪者にだけはなるなよと忠告され、明日香には何を言われず責めるような視線を向けられた。

翔の言う通り名前は大人しい女だった。
友人といる時も聴き手側に回ることが多かったし皆に優しくあったので男子生徒からも癒しの効果があると好かれていた。
それもまた俺をイラつかせた事は言うまでもない。

名前に出会って初めてこの学園の女子生徒の制服に感謝したと同時に怒りを覚えた。
透き通った肌はとても柔らかそうでそのむき出しの二の腕に噛みつきたくなった。
むき出しの太ももを見るとそこを舐めまわしたいと思った。
ジャケットのボタンを外しファスナーをおろし肌にぴったりと沿っているであろうインナーの上から艶かしい身体をなで回したい。
そしてそれを十分に味わってから名前が身に纏うもの全てを剥ぎ取って名前の全てを食らいつくしていまいたい。
最近ではそんなことばかり考えていて、
何度名前を思って自身を慰めたかわからない。

そんな俺にチャンスがやってきた。
授業でデュエルの相手が名前に決まったのだ。
名前の眼が俺をしっかりと捉えたのはこの時が初めてだと思う。
俺に律儀に自己紹介をして手を差し出した。
その手を握り返しながら皆が知る遊城十代を、笑顔を作りあげるが考える事いつも通りろくでもない。
俺より小さな手、少し体温も低い、ああこの手で顔を真っ赤に染めながらたどたどしい手付きで自分のモノをしごいてくれたら、ヤバい、想像だけで勃起しそうだ。
次の授業はサボって名前の手の感覚が残っているうちに抜こう。
こんなこと考えていることを知ったら名前はどう思うだろうな?
蔑んだ目で俺を罵倒するだろうか、怯えた表情で拒絶するだろうか。
どちらでも良いかもしれない。
いっそそうなったら嫌がる名前を無理矢理にでも自分のモノにしてしまえば良いとさえ思う。
なぁ、どうしてお前は俺をこんなにも歪ませたんだろうな?
可哀想に、お前は何もしていないのにお前はそのうち俺のモノになってしまうんだ。
お前の目に映る俺は恐ろしい程普段通りの俺だ。
お前の為なら俺はどんな演技だって出来るってことがわかった。
そんな俺に愛されてる名前は幸せだよな?



「なんか堅そう本だな。
面白いのか?」

俺と話すよりその本の方が重要か?
会ったこともないどこぞの人間が描いた創作物なんかの方が俺と話す時間より有意義なのか?
俺より本を優先して口を閉ざす名前の唇を抉じ開けて自分のモノをぶちこんでやればどれだけの快感を獲られるだろうな。

「創作物に堅いも堅くないもないと思うけど私は好きだから面白いって思ってるよ」

そんなものをお前は好きだと口にするんだな。
その言葉は俺に向けてだけ放てばいい。
お前が愛でるものなんて俺だけで十分だろう?

「なぁー、それが本当に面白いのか?」

「····遊城君、先程同じ質問に答えたのは私の記憶違いだったかな?」

名前は馬鹿だなぁ。
遠回しにそれが間違ってるって教えてやってるんだろ?
それとも気付かないふりをして俺を焦らしているのか?
そんなお前も確かに可愛いよ。

「それって俺と話してるより面白い?」

「···は、?」

俺はお前を愛しているから直接言葉にしてやったよ。
それなのにまだ分からないふりをするのか?
名前は本当に小悪魔だな。
どうせ悪魔になるならサキュバスになってくれてもいいんだぜ?
お前の全部を貰う代わりに俺の全部もやるよ。

「····いったいなんなの?」

「んー?いや、俺と話すの面白くなったら俺の事好きになんのかなって」

こんなに名前を想ってる奴他にいないと思うぜ?
いい加減素直になればいいのに。
なぁ、名前。

「ど、どういう、意味な、の?」

「お!本置いたじゃん!初めてこれに勝てたな」

やっと焦らしプレイやめたのか? 
ごめんな、多分俺苛められるより苛めたいタイプだ。
勿論名前が俺の事苛めて興奮するって言うなら全部受け止めてやるよ。
でもその分次は名前が泣くまで俺もお前を苛めてやるよ。
だって当然だろう?
それが愛し合うってことだよな?


「····十代、君」

あーヤバい、名前の口から俺の名前呼ばれただけで軽く勃ったわ。
ガチガチになってねえのは俺の理性だよな。
名前を怯えさせねぇ為に俺我慢してるんだぜ?
名前だってこんなに優しい俺の事本当は大好きなんだろう?

「カイザーの事名前で呼んでたよな?なんで俺は嫌なの?」

親戚なんて関係ないだろ?
やっぱり俺に妬いてもらいたくてわざとなんだな?
そんなお前可愛いけどちょっとムカついちまう時もあるんだぜ?


「俺はカイザー達より名前と仲良くなりたいんだけど?」

あー思わず手握っちまった。
相変わらず名前の手は冷たいな。
俺が全部暖めてやるから安心しろよ。

「な、んで」

「んー?そんなの俺が名前を好きだからに決まってんじゃん」

そっかそっか、名前は俺に愛の告白をして欲しかったんだよな?
ごめんな、俺言葉に出して言ってなかったな。
言うと気持ちが爆発して抑えきれそうになかったんだよ。

「嫌いじゃないなら嫌いになるまで俺と付き合ってくれよ」

「····は?」

「まぁぜってー名前は俺の事好きになるから嫌いになんてならねぇけど」

こう言えば奥手な名前が素直になれるだろ?
まぁ仮にお前が俺の事嫌いになっても逃がしてやる気なんてさらさらないけど。
そうなったら手足切り落として二人だけの空間に閉じ込めて一人で何も出来ない状態にしてやっても良いけどでも俺名前の手も足もすげー好きだからな、そんなことしねーよ。
俺ってほんと優しいよな。


「な、なんで?私、何も、了承してない、のに」

「んー?大丈夫だって。一生責任とってやるから」

あーごめん、あまりにも名前が可愛くてフライングでついキスしちまった。
誰のものにもなってない名前には刺激が強かったよな?
大丈夫だ、これからゆっくり一緒に経験していこうな。
お前が望むならどんな事でもしてやるぜ?
あーでも名前に上に乗ってもらってこの腰掴んでガンガン下から突いて名前が乱れる姿も見てえし鏡の前で手付かせてちょっと大きめの尻叩きながら後ろからガンガン出し入れするのも楽しそうだしな?
だからまぁめちゃくちゃゆっくりってのは俺が無理かも。
取り敢えず卒業したら即行籍入れようぜ。
お嫁さんになれるの嬉しいんだろ?
だから何も心配すんな。

「大丈夫だって、俺は名前の事大好きなんだから」

あー抱き心地がいいな。
ほんと俺に抱かれる為だけに生まれてきたんじゃないかって思うくらいだよ。
なんで震えてるんだ?
そっか名前は初めてだもんな。
でも、



「あんまり怯えられたらこのまま食っちまいたくなんだけど?」

あんま俺を煽んないでほしいんだよな。
俺結構理性抑えるの大変なんだぜ。

「今はまだここまでにしといてやるよ」

いつまで持つかはわかんねぇけど限界まで頑張ってやるからな。
ああ、本当にこんなに愛されてる名前は幸せだよな?
俺はお前の事こんなに愛せてて幸せだぜ。