あれから図書室に通う事をやめた。
それにも関わらず十代君は私が1人になると必ず現れた。
私は十代君に見つめられると上手く言葉を紡ぐことが出来ないでいた。
一目の付かない場所に連れ込まれると私の手を絡み取り指先にリップ音を立て唇を付けた。
そしてそのまま薬指の関節辺りを甘噛みしてそこをねっとりと舐めた。
「っ」
声にならない悲鳴をあげると十代君は機嫌が良さそうにうっとりと微笑んだ。
「気持ちいい?」
耳元でそう囁いた少し掠れた十代君の声の妖艶さに身震いを起こした。
ふらつきそうになった私の太ももの間に十代君は自身の左足をねじ込ませ腰に手を回し私を抱き締めた。
あれから私はおかしくなっていた。
十代君の一挙一動に異常な程反応した。
彼が友人達といる時何も変わらず今まで通りの十代君だった。
だからこそ自分を今抱き締めている人間が誰なのか分からなくなって恐ろしく思った。
「こっちは?」
そのまま私の耳朶を舐めた後ハイネックをずらして首筋に舌を沿わせた。
「っ、やっ」
その行為に声を漏らしそうになり思わず十代君の背中に手を回し制服を強く握った。
結果的に抱き返した私に機嫌をよくした十代君は何度も何度も唇を押し当てた。
息が上がり崩れ落ちない私をお構い無しに十代君の行為はエスカレートしていった。
胸元のボタンを器用に口で外された。
そして意地の悪い笑顔で私を見てこう言った。
「ここでするのと俺の部屋に行くのどっちがいい?」
胸元のファスナーの持ち手を歯で噛みながら腰を撫でた。
もうその時には私は何も考えられなくなっていた。
十代君の存在は私にとって麻薬のようなものになっていた。
とても甘美で依存性が強い。
突き放してしまいたいのになぜか抗う事が出来ない。
「俺の部屋でいいんだな?」
改めてそう問われる。
それを拒む強い意思を放棄した私は同意の意を込め十代君の首に腕を回した。
私の腕の中で十代君は声を上げずに喉を震わせた。
そうして私は十代君に余すことなく食べ尽くされた。
「絶対に逃がさない」
意識が飛ぶ瞬間、そう言った十代君の目が一瞬金色に変わった気がしたがそれを確認する事も出来ずそのまま私は気を失った。