22:その冷たい手を暖めてあげたかった

ふわりふわりと空気が微睡んだ。

誰かが私を必死で呼んだ。

誰かが私の背中を優しく押した。

その背に触れた恐ろしく冷たい手を暖めてあげたくなった。

振り返るとそこにはもう誰もいなかった。

それが悲しくて悲しくて何度も誰かの名前を呼んだ。

いったい私は誰を呼んだのだろう。

わからない。

でもその見えない誰かはそこにいた筈なのにどこにもいなくて。

「名前!!!!」

代わりに先程の冷たい手とは真逆の熱い手が私の手を強く握った。

そこで私の思考は完全に覚醒した。

「、遊城、君」

カミューラが消えたのだという事を。