幸せの味/ht

「おーい、これ飲める?」

ふわ、と漂ういい香りに思わず顔をあける。

「ホットミルク。気休めにしかなんないかもだけど」
『あったかい…ありがとう、』

カップからじんわりと伝わる熱に彼の優しさを感じる。

『いただきます。』
「どうぞ。はちみつたっぷりだよ。」

とろりと口に広がる甘さに心が安らぐのがわ
かる。

「死ぬなんて言わないで、俺がいつでもホッ
トミルク作ってあげる。」


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