夏油くんが少し変だ。
星漿体の一件から少し上の空で考え込むことが増えていたものの、ここ最近はそれが加速していた。同時に、拭っても拭っても取り切れない感情の澱みが少しずつ大きくなっている気がする。

灰原くんはとっくに元気になって、リハビリというの鍛錬を受けているらしい。私はと言うと、思ったように回復が進まず、まだベッドと仲良くしていた。今日も今日とてお見舞いに来てくれた彼は、やっぱりどこか上の空で、表情も暗かった。

「夏油くん、毎日来なくても大丈夫だよ。ここに来るよりも少しはゆっくり休んだ方が…」
「私が好きで来ているんだから、心配しなくていい。それに……」
「…?」
「…部屋にいると余計なことを考える」

「たまに思うんだ。私が居なくなっても悟一人が居れば完結できてしまうと」
「…?」
「今までは二人で最強、そうお互いに思っていたことは疑いようのない事実だ。でも今は埋まらない差が私たちにできている。現に悟は特級術師だしね」

珍しく弱気




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