チャイムが鳴り、槙野はすぐさま立ち上がる

「来いっ!」

私に小声で耳打ちされ、ついていく。
方向から考えて、帝結愛ちゃんのほうに言ってお誘いをするのではないだろうか?

「み、ミカド、サン」

槙野さんは、勇気がないまま、帝結愛に話かけた。

「なぁに?槙野さぁん」

甘ったるい声に腰が抜けてしまいそうになるのはなぜだろうか。

甘ったるい声は武器かよ?と問いかけたくなる。

「ちょ、ちょっと、夜遊ばない?」

「うーん。青少年だけで夜遊ぶのはダメですよ?」

帝結愛……。

何て奴!甘ったるい声出しときながらあんたってやつは!

「あ、なら、カフェはど、どうかな?」

すんなり言いなさいよ、槙野。しかも、顔がとても赤いのはどうしてなのかしら?

「カフェならいい!結愛どこでも行く!」

帝結愛さん、もしも槙野がラブホ連れて行くなら、どうするの? 

ミカド、サン?貞操はきちんとお守りください。

「やったー!」

槙野が下心持ってないならいい話。でも守りは縁結びの私が居るからいいか。

「じゃ、5時くらいね。よろしく!」

「はーい!」

キュートで、同人誌のイラストに出てきそうな子、帝結愛と約束をした槙野。

可愛い。体型は華奢ではあるけれど、それを可愛さでカバー出来ているのがすごい。

「帝結愛、でいいの?あんな子が好き?」

「うん。あの甘ったるい声が癒し!」

失礼だけど、帝結愛さんは風俗嬢っぽく感じてしまう、それは何故なのだろうか?

「もう溺愛したくなる。あんなん」

そういう槙野は、気持ち悪さが少しだけ自分の中で増していった。

人それぞれ、でもなぁ……。

まぁ、実るといいな、恋

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