「やっぱりオレには付き合うとかよく分かんないや」
雑談の最中に不意に零れたエースの言葉にドキリとする。
エースはそういえば女の子と付き合ったことがあるんだっけ。
以前聞いた話を思い返しながら、なんだか胸がざわついて落ち着かなくなる。
「……エースは好きな人と付き合いたいとか思わないの？」
思わず口から出た言葉に自分でも驚いた。聞いたところでどうしようもないことなのに。
「んー、そういうの面倒くさいし、オレはいいや。それにお前らと一生友達やってる方が楽しそうだしさ」
一生、友達。嬉しいはずのその言葉になぜだか無性に泣きたくなった。