無意識の先
「
船長
(
キャプテン
)
!」
おれの姿を見つけるなりパッと笑顔になって、一目散に駆け寄ってくるアイツはまるで犬だなといつも思う。そのままの勢いで抱きついてくるのもいつものことだ。
何度か抱きつくな、と言ったこともあるが、改善されることはない。だからもう諦めた。言うだけ無駄だろう、改善されないのなら。
「相変わらず元気だな、お前は」
「それだけが取り柄ですもん。なに読んでるの?」
「医学書だ」
「うえ、難しそう…」
開いたままの医学書を覗き込み、途端に眉間にシワを寄せた。ころころと表情が変わる様は、見ていて飽きない。
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