臣くんとO校生夢主

同じクラスの七尾くんは劇団に所属していて、寮で暮らしているそうだ。初めて隣の席になった時に、彼が嬉しそうに話してくれたのをよく覚えてる。何で急にそんなことを言い出したのかというと、大慌てで帰っていった彼の机の上にノートが忘れられていたから。しかも明日、小テストがある教科。届けなくてもいいか、と一瞬思ったけど…一生懸命書いていたことを思い出すと放っておけそうにもない。
なので、うろ覚えの状態で何とか寮に辿り着いた所までは良かったんだけど───果たして七尾くんは、りらっしゃるのだろうか。いなかったらどうしよう、とドキドキしながらインターホンを押した。

「はい、どちら様ですか?」
「あっえっと…!」
「…その制服、O高だよな?」
「はっはい!あの、七尾くんと同じクラスの者です!こっこれ七尾くんが忘れていってっ…!」

出てきたのは見知らぬ男性。恐らく年上。優しそうな声音と顔をしているけれど、顎に薄らと傷があった。そしてきっと、突然訪ねてきた私に警戒をしている、と思う。ビクビクしながらノートをその人に預け、私はダッシュした。これが私と臣さんの、最初。