大学からの帰り道。煮詰まっていた俺は、普段とは違う道を歩いて気分転換をしていた。あわよくば、何かネタが見つからないかと期待して。葉星大学に入学してもう半年が経つけど、この辺りを散策したことってなかったな…大体、さっさと寮に帰って脚本書いてるか、図書館で参考文献を探してるかのどっちかだから。
「あれ、こんなとこに喫茶店…」
目に入ってきたのはレトロな外観の喫茶店だ。いや、純喫茶って言うのか?まぁ、どっちにしろ落ち着いた感じの店っぽい。このまま帰る気分でもないし、コーヒーでも飲んで帰ろう。普段は駅前のコーヒーショップに行くけど、こういう所で飲むのもいいかもな。
そっとドアを開けると、取り付けられていたドアベルがカランカランッと音を立てた。客はー…俺以外、誰もいない感じかな?それとも気がつかなかっただけでもしかして定休日とか…?!
「いらっしゃいませ。お一人様ですか?」
「あっはい!」
「この時間帯はお客様が少ないんです。お好きな席へどうぞ」
奥から出てきたのは、想像以上に若い女性だった。