WA
▼WA長編『アイの唄』:久保ちゃん&時任&葛西さん
「おっさーん!とりっくおあとりーと!!!」
「……は?」
「あれ、葛西さん知らない?今日が何の日か」
「というか、時くん、思いっきり日本語読みじゃない…」
「そこは時任だから問題ないっしょ」
「お、誠人となまえも一緒か。…あ?今日って何かの日だったか?」
「ほーら。だから言ったじゃない、きっと葛西さんは興味ないはずだよ、って」
「ちぇー。つまんねぇの」
「勝手に来て、勝手に落ち込むなよ時坊」
「今日はハロウィン。お菓子をねだっても許される日ですよ、葛西さん」
「久保くん、その解釈間違ってるから。全力で間違ってるから」
「ああ…そういやそんな日もあったなぁ。ちょっと待ってろ…(ゴソゴソ)」
「えっ菓子あんの?!」
「嬉しそーだねぇ、時任」
「ほらよ、こんなんで良けりゃあ持ってけ」
「あ、チョコパイだ。私達ももらっていいの?時くんの付き添いで来ただけなんだけど」
「いーんだよ、甘えとけ。ほら、誠人も手ェ出せ」
「ドーモ」
「じゃあ…そんな優しい葛西さんになまえちゃんからプレゼントー!」
「…マフィン?」
「うん。たくさん作ったからおすそ分けです。プレーンとチョコとパンプキンですよ」
「ほー…相変わらず上手いなぁ、お前。有難くもらっとくぜ」
(帰り道)
「昨日、遅くまで何かやってるなぁとは思ってたけど…」
「あれ作ってたんだな」
「そ。葛西さんには迷惑かけることも多いからねー」
「……俺達の分はないの?」
「時くんに言われるならともかく…君が言うの?久保くん」
「オイコラ。俺なら、ってどういうことだよ」
「だって君はもらえないと拗ねるタイプでしょ?」
「う、…」
「俺も時任と一緒で拗ねるタイプなんだけどなぁ」
「嘘おっしゃい。何にも執着していないクセして。…2人の分もちゃんとあるわよ、夕食の後に出してあげる」
-3-
prev|back|next