02
「マネージャー!」
「んぁ?火神くん…と黒子くん?どしたのー」
「みょうじ先輩に聞きたいことがありまして」
「私に?(むぐむぐ)」
「……なまえ、口にモノいれたまんま喋んなっていっつも言ってんでしょ?!」
「…すんません…」
詰め込んでたパンをお茶で飲み下し、改めて黒子くん達に向き直る。
聞きたいことって一体何でしょーねぇ?
「んで聞きたいことって?」
「マネージャーの好きなモノって何?」
「……は?」
「火神くん、いきなりすぎますよ」
「でもよー他に聞き方ねぇだろ?」
「まぁ、否定はしませんが…」
え、待って、本当に何なんだ?急に訪ねて来たと思ったら、唐突に好きなモノとか聞いてくるし…何かリコはニヤニヤしてるし!!
でもこれ…答えなきゃいけないんだよね?聞かれてるんだし。好きなモノ、ねぇ…
「まずはバスケでしょー…それから本に甘いモノ、可愛いモノ…?」
「何で疑問形になってるのよ」
「いや、他に何かあったかなーって」
「そんなもんじゃない?まぁ、しいて言えば、甘いモノと可愛いモノには目がなさすぎるわよね」
「ふーん…わかった、サンキューマネージャー!」
「失礼します」
「え?あ、はい…」
そんなことがあった日から、1週間。
今日も今日とて部活だったんだけど…片付けが終わった後、私は更衣室に閉じ込められました。もう何が何だかわからんうちに更衣室に放り込まれて、リコに「いいって言うまで絶対に出てくるな」って脅されるし。
…私、何かしでかしてしまったのでしょうか。いや、でもリコの脅し以外は皆普通だったし怒られるようなことをした記憶も全然ないですし…!!うん、その点は大丈夫なはずだ!…多分。きっと恐らく。
とりあえず、お許しが出るまで大人しく待ってましょうかねー…読みかけの小説でも読んでよ。それにしてもお腹空いたなぁ。もう19時半だもんね。
「みょうじ先輩、もう出てきて大丈夫ですよ」
「はーい」
声をかけられて出ていけば、そこにいたのは黒子くんだけ。他の皆は体育館にいるんだってさ。
さっきまで何をしてたのか聞いてみたんだけど、微笑みながら「行ってからのお楽しみです」なーんて言われちゃったら、黙るしかないっしょ?…てか、黒子くんってこんな顔で笑うんだなぁ。普段からもっと笑えばいいのに。可愛い顔してんだしさ。
「(何考えてんだ?!私っ…!!!)」
「なまえー何、百面相してんの?早くこっち来なさいよ」
「あっうん!」
リコに呼ばれて体育館の中に足を踏み入れれば…
―――パーンッパパンッ
な、何だか破裂音が…っ?!急に聞こえた音に驚いて見渡せば、そこにはクラッカーを持ったバスケ部員達。
あ、今の音はクラッカーの音だったのね。…ん?何故にクラッカー?
「何となくわかってはいたが…みょうじ、お前忘れてんだろ」
「忘れてるって…何がよ、日向」
「今日は何月何日だ?」
「え?今日は7月5日………私の、誕生日…?」
「マジで忘れてたのかよ、マネージャー…」
「毎年やってるのに、毎年忘れてるよなみょうじは」
伊月の言う通り、毎年の如く忘れてます。はい。
だって自分の誕生日なんて興味ないんだもん!!友達や部員の誕生日は覚えてるけど!
「先輩、ケーキどうぞ」
「あ、ありがとう!黒子くん!うわ、美味しそう」
「あと…これも良かったら」
手渡されたのは可愛らしい袋。首を傾げてみれば、誕生日プレゼントだと教えてくれた。それも黒子くんから!ひとまずケーキがのってるお皿を机の上に置いて、プレゼントを開けてみることにした。さーて、何が出るかな〜?
カサリ、と音を立てて出てきたのは可愛らしいくまのストラップ。くまの手には7月の誕生石でもあるルビーが握られていて、すっごく可愛い!とてつもなく可愛い!!可愛過ぎて、自然と顔がニヤけちゃうもん!!!
「ありがとう、黒子くん!」
「いいえ。でも…」
気に入ってもらえてうれしいです
((本人に聞きに行くのも、))
((女性ばかりのお店に入るのも、))
((とても恥ずかしかったですが…やって良かったですね))
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